DEAR 1st SEASON
「……チカ…さんがね…」
「………うん…」
「あっ─あたしの事──…
死…んじゃえばいいのにって……」
「──…うん…」
「だ…からね…
だから──……」
思考回路がままならない頭の中。
ただただ、
頭から浮き彫りになった言葉をすくってぶんちゃんに伝えた。
きっと日本語なんかじゃない。
それどころか、
順序なんてバラバラで。
何も知らないぶんちゃんが理解するには難しいだろう。
なのに………。
「……うん……」
ぶんちゃんは文句も言わず、静かに頷いてくれていた。
────…
自分なりの説明を終え、再び二人に沈黙が訪れる。
「……………」
引いて…るよね……?
いくら悲しいからって、
やっぱり自分の彼女が手首切ってるなんて嫌だよね……?
気持ち悪いよね…?
「……ぶんちゃ…
ごめ……」
顔を上げ、ぶんちゃんに謝ろうとした瞬間だった。
───…………。
驚いて再び言葉を失くす。
「───…ごめん…」
…そう言って。
あなたは俯いていた。
小さく小さく震えながら。
ぎゅっと掌を握り締めて…
一筋の、涙を流しながら。