DEAR 1st SEASON
「…………」
……沈黙を保つ。
だって喋りたくないし、喋る気力もない。
『…………』
亮はそれに痺れを切らしたように沈黙を破った。
『───てかさ、今度遊ばねぇ?』
「……………」
ほらね、やっぱり。
予測通りの返事でしょ?
やっぱり女が切れたんだ。
あたしは次の女が出来るまでの“繋ぎ”でしかないんだ。
分かってる……。
分かってるよ………。
「……会わない……」
それだけを声にすると、あたしは消えるように終話ボタンを押した。
────ピッ………
切った後のどうしようもない気持ちがドッと打ち寄せてくる。
疲れる………。
いつまでこんな事が続くんだろう……
「………彩ぁー。
何かあんまり仲良そうに聞こえなかったよ?」
「……え……」
前を向くと、ナナが少し不思議そうに彩を見つめていた。