DEAR 1st SEASON



──…時計は12時を回った。

ご飯の後片付けをして、ソファにもたれる。




「────…」



…やばい……

急に緊張してきた。


それはつい最近ナナと喋った会話が原因だ。




───────…





『彩さぁ~……

ところで高山さんとはどうなの?』



『んー?順調順調♪』




『──…身体の関係も?』





━━━━ガタン!!





思わずずっこけるあたしに、
ナナはニヤリと不敵な笑みを見せてポテチの袋を開けた。




『……そ、そんなのまだに決まってるでしょ…』




何を言い出すんだ、一体。




『ふ───ん…。



じゃー…


彩に魅力ないのかな♪』




『──…なっ!』




ニヤニヤ笑うナナに睨みを効かせる。



何だと?

人が一番気にしているとこをズバッと……。



文句の一つ言ってやる!




『そっ…

そりゃああたしは魅力ないかもだけど!』




『……けど?』




『…………』




………その通りかもしれない、


…と反論が行き詰まるあたしに、ナナは──…






『大事にされてるんじゃない?♪』





───………。




そう言って微笑んでくれたナナの笑顔を思い出していた。

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