DEAR 1st SEASON


『───派手に転んだよな。あっちから見えた。』




『………えっ……!!!!』




───みっ、見られてたんだ……!



あんなマヌケな姿を!!!!


やだ恥ずかしい…!!!!




「───………っ」




顔が瞬時に熱くなる。




亮の茶色いサラサラの髪から見える、細い切れ長の目。




耳に光る、金色のピアス。


髪の色やピアス、そして煙草の匂い。


…ウワサでは、バイクにも興味があるんだとか?




……もちろん、どれも中学では校則破りだ。



それでも、全てが似合っていて。




『捻挫してるだろうから、保健室か病院行けば?』



『…あ、うん……。ありがとう……。』




不良っぽい彼が、あたしを心配してくれるギャップ。




多分それで一気に親近感みたいなものが湧いたように思う。
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