DEAR 1st SEASON
第15章 離別
第15章 離別
第15章 離別
旅行から帰って来て、
早いもので二週間が経った。
………12月。
最近この地に現れた寒風は、枯れ葉を揺らして遊んでいる。
外からはいつしか、
クリスマスソングが聞こえるようになった寒い季節だ。
「ご注文どうぞ?」
「んっとー俺コーヒー。
お前は?」
「んーあたしパフェ~」
「…かしこまりました。」
……はぁ………
ギャル男とギャル女にニッコリするのも一苦労。
何かカップル見るだけでストレス溜まる…。
コツコツと厨房に入って注文を通し、タイムカードを切る。
……疲れた……
早く帰ろ…。
肩を揉みながらスタッフルームへと上がる。
その時今からバイト入りのナナとすれ違った。
ナナはキョトンとしながらあたしを見つめている。
「…あれ?
彩今日シフト入ってたっけ?
確か高山さんとデートだったんじゃ…」
「ドタキャンされたの!!だからバイト入っちゃ悪い?」
それを聞くと、ナナはバツが悪そうに肩をすごませ下に降りて行った。
……そう。
今日は本当はぶんちゃんとデートの予定だったんだ。
一人でお洒落して、出掛けようと思った瞬間に…
────♪…♪…
【受信メール】
From:ぶんちゃん
無題
─────────
ごめん
今日行けなくなった。
-END-
──…突きつけられたのは
この一言だった。