DEAR 1st SEASON
「何か事件に巻き込まれたのかって心配で心配で…
街にいるのかなって探しに来たら──…」
「─────…」
そこにはタイチさんと揉めるあたしがいたんだ…。
全身が痺れて言葉にならない。
ぶんちゃんの目が見れない。
悪いのはあたしなんだ…。
だってもしぶんちゃんが今助けに来てくれなかったら……?
「なぁ……
彩は寂しいから……
だから違う男利用したの──…?」
「───…っ」
否定が……
出来ない──…
だってそうだもの。
形はどうあれ、あたしは寂しさを埋めるためにタイチさんを利用したんだ──
「……えよ…!
違うって言えよ!!!」
「……………っ」
ぶんちゃんの……
あたしの肩を持つ手が震えている。
初めて聞く怒鳴り声。
そこには悲しみが滲んでいた。
「お願いだから……
違うって言ってくれよ…!!!!
お願いだから──…」