DEAR 1st SEASON
第2章 恋の始まり
第2章 恋の始まり
第2章 恋の始まり
────5時間目。
「……うー……。
お腹いっぱいだぁ……」
「彩は食い過ぎだよ。
細いのに大食いだよね~。」
「……うるさいなぁ。」
……ナナだって早弁+お昼+お菓子食べてるじゃん………。
……………
……それより眠い……。
お母さんが作ってくれたお弁当を食べ、午後の陽を浴びてのんびりしていた時だった。
『───新入生歓迎会が始まります。一年生は速やかに体育館へ移動して下さい。
繰り返します、一年生は───……』
「…………?」
そんな放送が耳に入って、みんなはゾロゾロと体育館へと移動し出した。
………新入生歓迎会?
……って……何だろう…?
「────彩ー★
体育館いこっ♪」
「……うっ、うん」
5時間目の英語が潰れ、上機嫌なナナを尻目にあたしは訳も分からず頷いた。
「……ねぇナナ~、新入生歓迎会って何?」
「クラブ紹介みたいなんじゃないの?
まっ、どっちにしろナナは授業が潰れたから何でもいーよ♪」
へぇ……
「……クラブ…かぁ……」
「彩、何か入部する気?」
「……うーん…。」
─────ペラペラ……
体育館に設置されている席に着き、置いてある新入生歓迎会の冊子に目を通し始めた。