DEAR 1st SEASON
「───何だろうねぇ?
あのクラブ。」
「うん、何かすっごい気になる……。」
……だってあんな目立つ衣装、他の部活にはないんだもん。
………何だろ?
あんなの着て何するんだろ?
そうこうしてるうちに、その人はステージ裏へと姿を消し───……。
─────パッ!
……体育館内の照明全てが落ちた。
「───きゃっ!何いきなり?」
「何が始まるの?」
みんなが驚きの声を挙げる中、続いて明るいスポットライトが目を眩ませる。
「────……?」
何…………?
目が慣れないうちに、今度は耳に鈍くて大きい音が────…。
━━━━━ドン…!
「────…わっ……」
この音……。
「………太鼓…?」
───…赤や青、黄色や緑のスポットライトの中には、太鼓と……。
太鼓を力強く叩いている人達が数人─……。
「───…あっ…!!」
思わず声を出してしまう。
もう何度目になるんだろう?
あの“黒い法被”を見るのは───……