DEAR 1st SEASON
「───あっ…、あの、
さっ、桜井彩です…!!!!」
「───ぶはっ!
やだな彩ちゃん♪
高山には前にも自己紹介してたじゃん♪
天然ちゃんだね~♪」
「あっ……!」
チヒロさんにそう突っ込まれ、違う意味で顔が赤くなる。
……そ、そうだったよ。
前にも名前名乗ってるじゃん。
いきなりやらかした………。
「───…ふっ……」
高山さんはそんなあたしを見て、笑っていた。
「………、」
だから、さ……?
そんな優しい笑顔見せるの反則なんだってば……。
見るたびにね、時計が止まるような気がしてならないの。
───…視線をそっと逸らすと、
「───…あ…、」
彩と同じ三人の新入生の姿が。
「───んふふ♪
あれから彩ちゃんの後に三人も入部してくれたんだよ♪」
「──…よろしくね!
あたしキョーコ!」
二つ結びをした、少し幼い顔立ちの“キョーコ”はニッコリ笑った。
「ユキです、よろしくね★」
キョーコと同じ中学出身だという、サッパリした女の子のユキ。
「……よろしく。」
新入生の中ではただ一人、男のマサシ。
……キョーコ、ユキ、マサシは同じ中学出身だからすごく仲が良さそうで。
「うん、よろしく……!」
───新たに出逢えた人達との出逢い。
これから始まる高校生活が、またより新鮮に感じられた。