DEAR 1st SEASON
「……えー、だって……」
「だってもへったくれもない!
せっかくのチャンスなのに勿体無いよ!!」
「…………。」
……チャンス…。
「……で、でも……
イマイチ何て送ったらいいか分かんないし…」
「んなもん別に何でもいーじゃんっ!
ねねっ??
彩ってやっぱり高山さんの事好きなの?」
「───えっ?!?!」
「───はい、ビンゴ♪」
───パチン♪
ナナが笑って指を鳴らし、パチパチとまばたきを繰り返すも───…。
その音がキッカケで、今まで気付いてなかった恋愛スイッチがONになる。
す、“好き”………?
……高山さんを……?
「……それは……
まだ分かんない……
……けど………
何か気になる……」
それは確かなことだと思う。
……だってこの瞬間も、
何故か高山さんの笑顔が頭に浮かんでるんだもん。
まるで気持ちに追い付くかのように。
───…ドキン………。
心臓が、小さく小さく脈打った。