DEAR 1st SEASON
「───まっ★!
とりあえず、最初の一歩おめでとう♪」
「…………」
ナナの声に複雑な表情を浮かべ、少し口を尖らせた。
……ったく。
まぁ不本意、と言えば不本意なんだけど。
流されるままに作成して送信したメール。
送るって決めるのにも迷って
打つ内容に頭抱えて
ただ送信ボタン押すのに躊躇して
……これは……
もう“好き”ってことなのか、な………?
好きじゃなきゃ、連絡なんてしたいとは思わない。
もちろん、会いたいとも……。
「………」
どんどん増えて加速していく。
───『好き』の確証が。
───もし……
もしね?
あたしが、高山さんを好きだとしたら。
────……亮を
どうにかしないと……。
今みたいにダラダラ連絡が続くのなんて、考えるだけでゾッとする。
ちゃんと終わらせて、スッキリしてから次に行きたい。
亮と話しをしなきゃ…。
ただ、次の恋に向けて亮と終止符を打つはずだった。
それだけだった。
───…なのに。
“あんなこと”になるなんて、思いもしなかった。