DEAR 1st 〜 SEASON〜




「自分、新入生?」



「はいっ♪

この4月から入部した、

桜井 彩です♪」




「そっか、宜しく♪

彩ちゃんって呼んだらえぇかな?
それとも、いきなり馴れ馴れしく“彩”って呼んでもえぇ?」



イタズラな笑顔に、
思わずふっと笑ってしまう。




「いいですよ、
何て呼んでくれても。」



「ほんま?

ほんなら………

せやな、やっぱり馴れ馴れしく彩って呼んじゃおうかな♪」




────その次の瞬間、

お互いくすくすと笑い合ったのは言うまでもない。






───…ねぇ朝岡さん。



こんな二人の出逢いを覚えてる?



二人の出逢いは、満開の桜が少し散りかけた頃だった。




───…不思議だった。



最初から。


あなたといても、言葉では言い表せないくらい居心地が良かった。



………壁はなかった。




───朝岡さん。



朝岡さんは、あたしにとってスーパーマンなの。



今でもヒーローみたいな存在なの。



──…あなたに、この日偶然でも出逢えて良かった。




心からそう思う。


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