DEAR 1st SEASON
髪を切ってスッキリし、
春らしい気分になりながら、私は行きつけのカフェへと移動する。
──オープンテラスの、小さいけれどお洒落な店。
桜がもうすぐ満開になりそうな頃もあってか、オープンカフェはどの席も満杯。
……とそこに。
「あ~やっ!!!」
すぐ近い距離の席から、
私に向かって手を振る見慣れた友達の顔を見つけた。
「由梨っ!」
私は満面の笑顔を浮かべ、待ち合わせしていた由梨の元へと駆け寄った。