DEAR 1st SEASON




…言わなくちゃ。




あたしは今日、これを言いに来たんだから。


言わなきゃ伝わらない…。


この関係も終わらない─…。



一呼吸置いて。



そして─……。




「あのね…?

あたし達……




もう終わりにしよう─……。」






───言えた。


途切れ途切れながらもやっと言えた─…。




チラリと亮を伺う。


亮は、どんな言葉を返してくるのだろうか?





───その時。






「話って、それだけ?」





───…え?




亮の冷たい視線とあたしの戸惑う視線が一瞬合う。





──けれど次の瞬間。





━━━━ドカッ!!!!!






鈍い鈍い衝撃が腹部から伝わる。




……え?

何?


何があったの……?




考える暇もなく、痛みがひどくなっていく。




「─………ッ……」




床にうずくまり、

息が詰まりそうな感覚が全身を襲う。



頭がようやく状況を理解し始めた。




───亮に。




亮に殴られたんだ─……。


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