DEAR 1st SEASON
ぐらりと視界が揺れる。
激痛と表す程、生ぬるい痛みではない。
亮は誰かれ構わず、機嫌が悪いと人を殴る。
─…その噂は本当だったんだ……。
「はは。
笑える姿だよな」
もがき苦しむ様を見て、亮は笑い出した。
何……?
何で笑ってられるの?
人を殴って傷つけて何が楽しいの?
おかしいよね…
おかしいよ…
悲しくて余計に息が苦しくなる。
さらに亮は……
「なぁ、マジで俺とお前が付き合ってると思ってたの?」
────……。
「俺がお前と付き合う訳ねーじゃん。
バッカじゃねーの?」