DEAR 1st SEASON
分かっていた。
亮にはそんな気などないと……。
──“好きだ”。
そんな言葉、亮から貰った事などない。
…でも。
─…それでも好きだったの。
そんな思いは裏腹に、亮はあたしの背中に蹴りを入れた。
「痛い!やめてよやめ……!!」
「うっせー!!!!」
そう叫んだ瞬間、顔に拳がめり込む。
「ひっ──……」
口の中が血の味になる。
「これ以上殴られたくなかったらジッとしとけよ?」
その言葉に涙が溢れて何も言えない。