DEAR 1st SEASON
【…桜井さん?】
「……」
声は出ない。
出るのは大粒の涙。
───…もう無理─……。
ただ、少しでも安心したくて声を聞きたかっただけなのに。
…なのに、逆に声を聞いてもっと苦しくなるだなんて──…。
これ以上、通話を続けるのは困難だ。
横に“彼女”がいるってだけで、自分の存在価値が許されない気がした。
──…ここにも、あたしの居場所はない。
「………じゃぁ…………」
今にも消えそうな声でそういうのが精一杯だった。
【──…ちょっ…】
────プツッ。
……………ツーツー……。
あっけなく切れる電話。
電話をする前は。
きっと電話を切った後に、
少しでも救われて温かい気持ちになっているだろうと“予想”していた。
───……どうして、
電話をする前よりずっとずっと心が痛いの?
どうして
こんなに苦しいの──……。
「……」
声は出ない。
出るのは大粒の涙。
───…もう無理─……。
ただ、少しでも安心したくて声を聞きたかっただけなのに。
…なのに、逆に声を聞いてもっと苦しくなるだなんて──…。
これ以上、通話を続けるのは困難だ。
横に“彼女”がいるってだけで、自分の存在価値が許されない気がした。
──…ここにも、あたしの居場所はない。
「………じゃぁ…………」
今にも消えそうな声でそういうのが精一杯だった。
【──…ちょっ…】
────プツッ。
……………ツーツー……。
あっけなく切れる電話。
電話をする前は。
きっと電話を切った後に、
少しでも救われて温かい気持ちになっているだろうと“予想”していた。
───……どうして、
電話をする前よりずっとずっと心が痛いの?
どうして
こんなに苦しいの──……。