無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる
同居が始まってから数か月。
そんな今、私は少しの間こうやって距離をとられただけで、寂しいと感じている。
もっと話したいと思っている。
私のなかで、一樹くんの存在が大きくなりすぎてるんだ。
……ああ。
私って、こんなに一樹くんのことが好きになっちゃったんだな。
思わず、ふっと笑みがこぼれた。
でもそれは、嬉しいものなんかじゃなく、寂しくて切ないものだった。
でも、それでももっと一樹くんを好きでいたいと思う私は、欲張りなのかな。
なんて思って、ふっと息を吐いた。
……また話せるように、なりますように。