無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる

一樹side

一樹side


＊


さかのぼること三年前。
俺が中学二年生だったとき。
人と関わることが好きで、明るくて、だれに対しても穏やかな性格をしていたころの、〝僕〟の話だ。


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このクラスには、いくつかのグループが存在する。

僕が所属しているグループは、一番大きなグループだった。

クラスの中心の人たちは、ほとんどこの僕がいるグループに所属していた。
だから、男女問わず、明るくておしゃべり好きな人たちがそこにはたくさんいる。

当然、そこに所属していた僕は、男の子だけでなく女の子ともよく話していた。


そして、次に大きいのが朝倉さんが所属しているグループ。

僕たちのグループと違うのは、男の子がほとんどいないところ。
あのグループは女子だけで構成されているような、そんなもの。

だから、僕が朝倉さんと関わることはないに等しかった。


でも、友達にいつも笑顔で接しているところや、何気なくできる気遣い。


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