無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる
無意識につぶやいてしまった私の言葉に、一樹くんが反応する。
わ、私だけ……っ⁉
もっとって……、まだ甘くなるの……っ?
なにそれ、私本当に心臓もたなくなっちゃう……っ。
一樹くんは、私からゆっくりと体を離して。
私と目を合わせると、頬に優しくキスを落とした。
「本当、可愛すぎる。
そんなすぐに赤くなられちゃうと、俺止まんなくなっちゃうよ?」
「な……っ、一樹くんのせいだよ……っ」
「……っ」
もっと赤くなったであろう私を、一樹くんはまっすぐに見つめて。
それから、ふっと優しく笑う。
すると、私の耳元に顔を近づけてきた一樹くんは。
「大好きだよ、玲奈。愛してる」
そんな甘いセリフで愛を伝える。
一樹くんの言葉に、鼓動がまたスピードを増した。
うぅ……っ、やっぱり甘い……!
これだけで、もうすでに甘すぎるよ……っ!