儚げ美少女…と思いきや?
一人ぼっちほど悲しいものはない。


…今日もしゃべれなかった。

教科書を片付けながら1人反省会をする。

自分はコミュ力がない方だと自負していたけど、

一学期も終わりが感じる頃になるまで友達ゼロとか果たしてありえていいのだろうか…。


あっ、

教科書を床に落ちてしまったのを慌てて拾おうとする。

「須藤さんのですよね?」

前の子が拾ってしまったのを慌てて受け取る。

「…ありがとっ」

須藤さん…か。


荷物を詰め込むと教室を見渡す。

教室にはグループが出来上がっている。

とにかく派手でうるさい一軍と呼ばれるグループ。

そんな一軍の周りを群れている準一軍グループ。

お淑やかでゆったり系だけど自分の意見はきちんと言う二軍と呼ばれるグループ。

オタクとか趣味で日々語り合っている三軍と呼ばれるグループ。

そんな中どこにも所属しないぼっちの私。

もちろんそんなんだから帰る人もいない。
静かに立ち上がると教室から出ていく。



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