苦手な上司にプロポーズすることになりました
 あとで、みんなで見せ合い、リモートのときに便利なカフェを教え合うのだ。

 このカフェも、テラス席が広いし、静かでいいわよ、と職場の先輩に教えてもらった。

 その先輩のように、目立つ場所で仕事をする勇気はないので、佑茉は片隅の席を選んでいた。

 ……隅っこ、落ち着く。

 日差しもちゃんと届いてるし。

 ああ、いい感じだな~、と道向こうのビル街や行き交う人々を見ていた佑茉のスマホが突然、鳴った。

 おっと、と急いでとる。

 今、社長からに見えたのだが、気のせいだろうか……。

 今日はリモートワークとは言え、仕事の日なのに、なんの用だ、と思いながら、
「はい」
と出る。




< 3 / 56 >

この作品をシェア

pagetop