彼女は彼に振り回される
彼女は彼に振り回される 第1話
主人公 佐藤実奈 女子 茶髪(染めているわけじゃないただのキャラ作り)、前髪で片目が隠れていて顔を見づらい。
なんでみんな恋をしたがるんだろう…
私、佐藤実奈、可愛くない、それが私のコンプレックス、友達はいる、普通のスタイル(体型)、学力は学年では10位くらい。
なのになんでたまに私に男の人が連絡先を聞いてくるんだろう。
お昼休み1階にある購買帰りに実奈は男子生徒二人、先輩?に話をかけられた。
先輩男子A「ねぇ、君、1年の佐藤実奈さんだよね」
先輩男子B「よかったら俺らと連絡先交換してくれない?」
実奈「お断りします」
きっぱりと言ったらその先輩男子二人はうなだれた。
なんで私に連絡先を聞いてくるんだろう、たまに話しかけられる、チョロいと思われているのかな、不思議、誰でもいいから恋愛したいのかな?、でも恋愛ってそういうものじゃないと思うんだよね。
2階を歩いていたら窓の外から声が聞こえた。
『好きです、付き合ってください!』
校舎裏で女子が男子に告白しているの窓から見えた。
こういうのが恋愛だと思うんだよね。
こんな真昼間から告白って青春、こういうのだよね恋って。
実奈は野次馬根性に駆られ廊下の突き当りの窓をカラカラカラ…とゆっくり開けて開けて告白の様子を見ることにした。
でも12月で寒いのに外の校舎裏で告白ってすごいなあ。
告白された男子はどう答えるのかな?。
告白されたのはメガネをかけた男子なんか見覚えがある人だ、その男子は女の子に指さして言った。
メガネ男子『貴様何のつもりだ、金目当てか!?残念だったな俺は金はない!』
告白した女子『いや、そんな…私は…』
メガネ男子『じゃあなんだ!?地位か名誉か!?生徒会長の彼女という称号が欲しいのか!?―』
その時風強い風が吹いた。
『―残念だったな俺はザザザザザな女に興味はない!』
風邪で音が少し聞こえづらかったが多分『俺はお前のような女に興味はない!』と文脈的に言ったのだろう。
こう返された女子は
告白した女子『そ、そんな、うっ…うっ…―』『うわあああん!!』
と涙を流して走って去ってしまった。
実奈「行っちゃった…」
メガネ男子『ふん、またそんな女か、時間の無駄だったな』
何あいつ、ヤバいやつ?
私は静かに窓を閉めて、自分のクラスの1年1組の教室に戻った。
自分の教室で女友達と机をくっつけて購買で買ったパンを食べていたら、見覚えのある男子が教室に入ってきた。
あっ、さっき告白された男子。あっそういえば生徒会長って自分で言ってたっけ、生徒会長は同じクラスだった。
生徒会長は男子の友達に話しかけられていた。
男子クラスメイトA「高橋、またお前、女子を振ったのか」
そう言われて生徒会長は答えた。
メガネ男子改め高橋生徒会長「なんで分かるんだ?」
男子クラスメイトA改め高橋の友達A「だってお前、告白された後とか目つきめっちゃ悪いじゃん」
高橋生徒会長「俺、今、目つき悪いのか?」
高橋の友達A「そうだよ」
確かにめちゃくちゃ眉間にしわが寄っている。
高橋生徒会長「明日には直る、心配いらない」
高橋の友達A「お前、女性不振だもんな」
そうなんだ…。だから女子にはあたりがきついんだ。
そして男子の友達と話する時は優しい。
私は一緒にご飯を食べていた女子の友達に聞いてみた。
実奈「ねえあの生徒会長ってどんな人?」
~
聞くところによると彼はこの私立聖唱吟詠学院英心高校(せいしょうぎんえいがくいんえいしんこうこう)生徒会長の高橋、私と同じ特別進学コース1年1組、下の名前は分からなかった、カリスマ性があって1年生ながら異例の生徒会長選出されて、どうやらモテるらしい、なんでモテるんだろう
なんでも生徒会長高橋は今回みたいに女の子をこっぴどく振ることで有名で今までたくさんの女子が傷つけたらしい、私は知らなかったけど女子の間では有名な話らしい。
ちなみに席は私の席の近くだった、今まで気づかなかった。
その日一日は生徒会長は目つきが悪いまま学校が終わった。
次の日、生徒会長高橋は教室に入ったら
高橋生徒会長「おーす」
瞬間、クラス内の空気が変わった。
高橋は言った。
高橋生徒会長「なんだ?」と。
高橋は自分のカバンを自分の席に置いて教科書を机の中に入れていたら男子生徒に話しかけられた。
男子クラスメイトA「高橋、昨日、お前に告白した女子いるじゃん」
高橋は答えた
高橋生徒会長「いたな」
高橋の友達A「告白したらお前が『女子に興味がない』って言われたって噂になっているぞ。
高橋生徒会長「あ゛っ?」
高橋はクラスを見渡した。
そうしたらクラスメイトはいろんなところで噂をしていた。
女子クラスメイトA「高橋って女に興味ないんだって」
女子クラスメイトB「じゃあ男!?」
教室の他のところでも
女子クラスメイトC「生徒会長女子好きじゃないんだって」
女子クラスメイトD「つまり?…」「ゲイってこと!?」
何故か歓喜する一部の女子。
私はそんな空気の中クラスに登校した。
実奈「おはよう」
そうしたら女子の友達がすぐ私のところに来て話をしてきた。
実奈の女子の友達A「ねえ、実奈、高橋の話知ってる!?」
実奈「ん?なに?」
実奈の女子の友達A「高橋女子好きじゃないんだって」
実奈「え?」
昨日の告白…確か風デッキ声聞こえづらいところあったけど、やっぱり告白した女の子も聞こえづらかったのかな。
それを女子の友達にそのまま話したらこんな噂になっちゃったってところかな。
授業中に高橋ってゲイなんだってという手紙が飛んで来たり、休み時間の度にそういう噂を流されて昼休みには精神が摩耗して高橋は頭を抱えていた。
高橋は近くにいた男子の友達に釈明した。
高橋生徒会長「違うんだ…『お前のような女に』興味はないと言ったんだ…」
高橋の友達A「俺らはお前が違うってわかるけど他の奴にいちいち説明していたらきりがないぞ」
高橋生徒会長「だよな…」
と、話をしているときに高橋は一人の女子から話しかけられた。
クラスメイト女子E「ねえ、高橋君」
高橋生徒会長「あ?」
女子に対してはやっぱり態度が悪いのね…。
クラスメイト女子E「私そういうの嫌いじゃないから!」
高橋生徒会長「何がだよ!?」
高橋の友達A「フォローになっていない…」と言った。
その日1日学校中その噂でもちきりで精神的に追い詰められた高橋だった。
次の日 学校
登校すると玄関で高橋が下駄箱の前で上履きに履き替えるところだったので、そのまま後ろを歩いて教室に向かっがでも校内歩くたびに。
男子生徒A「会長ゲイなんだって」
男子生徒B「男が好きなんだってよ」
男子生徒C「バカ、聞こえるぞ」
ひそひそ話が聞こえ、噂も悪化していた。
教室に着くなり机に突っ伏して大きなため息をした高橋。
高橋生徒会長「はあ~~~~~~~」
追い詰められてずっと放課後まで溜息をついていた高橋だった。
授業も終わってホームルームも終わって帰りの会も終わったのにまだ机に座って頭を抱え考え事をしている高橋がいた。まだ悩んでいるみたい。
私は高橋に話をかけた。
実奈「ねえ!」
反応がない。
実奈「ねえ!高橋!」
高橋生徒会長「ん?誰だ…?」
実奈「同じクラスの佐藤実奈だけど…」
高橋生徒会長「何の用だ?」
何故か睨んでいる私が女子だからだろうか。
実奈「あなたって本当はゲイじゃないんでしょ?」
高橋生徒会長「分かってくれるのか!」
がたっと音を立てて高橋は立ち上がった。
実奈「うん、分かるからそこで提案があるんだけど」
高橋生徒会長「何だ?」
実奈「私と付き合っていることにしない?」
高橋生徒会長「…何故?―」「―メリットは?」
実奈「あなたが女子の私と付き合っていることにすればゲイじゃないって証明になる」
高橋生徒会長「お前のメリットは?」
実奈「私は何故かたまに学校で男の人に連絡先を聞かれてしつこいから彼氏がいればいいかなって思ったんだけど生徒会長が彼氏ってなればそういうことが無くなると思うからWIN-WINな提案じゃないかなって」
そう、何故か分からないけどよく男子に連絡先を聞かれる、それが面倒くさい、彼氏がいるとなればましてやそれが生徒会長となれば校内で連絡先を聞いてくる男子はいなくなるだろる氏、外でも彼氏がいると断る口実にできるからその提案を考えた。
高橋も私と付き合っていることにすれば、それをクラスで周知して少しずつ『女に興味がない』という噂も消えてくるだろうから、そうこれは契約交際、互いにメリットしかない1番いい選択だと私は思った。
高橋生徒会長「―でもいいのかおれと付き合っていることにして、確かにお前は顔も可愛いし、身長も高くてスタイルもいいから、そういうナンパもあるだろうけどな」
実奈「か、かわ!?、お世辞はいいから!」
高橋生徒会長「本当じゃないか」
と言って高橋生徒会長は実奈の目が隠れている前髪をあげた。
その実奈の顔は整っていて若手女優のような相貌をした美少女の顔だった。
高橋生徒会長「顔をもっと積極的に見せろよ」
実奈「ちょ、私そんなんじゃないし…」
高橋生徒会長「自己肯定感が低いな」
実奈は咳払いをした。
実奈「どうやら本当にゲイじゃないようね…」
高橋生徒会長「そうだよ!」
実奈「ところでなんで睨んでいるの?」
実は会話しているときに高橋の目つきは睨んでいた。
高橋生徒会長「俺は今睨んでいるのか?」
実奈「自覚なかったの!?」
私は鞄から鏡を取り出し、高橋に渡した。
実奈「鏡貸すから自分で見て」
高橋生徒会長「ああ…」
鏡で自分の顔を見た高橋。
高橋生徒会長「これはひどい…」
自分で自分の顔をひどいと言った高橋。
実奈「でしょ」
思わず同意してしまった私。
高橋生徒会長「ちょっと直す」
と言って高橋はメガネを外して顔をマッサージして表情を柔らかくした。
マッサージが終わって私の方を向いた。
高橋生徒会長「どうだ?」
ちゃんとすると意外とイケメン…!
思わず驚いた、私、顔赤くなってないよね?。
高橋に聞いて見た。
実奈「なんで女性を見ると睨むの?」
高橋生徒会長「女を信用していないからだと思う、離婚した母親がクソな人間だったから能登信用していた仲のよかった女友達に裏切られたのが原因だと思う」
実奈「なんで顔いいのにメガネかけてるの?」
高橋生徒会長「顔がいい?、まあいいが、目が悪いのとコンタクトを入れるのは怖いし、メガネかけていると生徒会長らしいからだ」
実奈「そんな理由!?、メガネなしで睨まなければイケメンだよ」
高橋生徒会長「そうか?」
高橋生徒会長「俺の話になるが、今度、父親が再婚するんだが、その再婚相手の連れ後が女の子だったら睨まない方がいいか」
実奈「それはそうでしょ」
今日はこれでお開きになった。
その夜
佐藤実奈の家、マンション
実奈の母親が実奈の部屋の扉越しに言った。
実奈母「実奈ー今日だから」
実奈「はーい」
お母さんはお父さんと離婚して居て子供にはちゃんとした結婚相手と結婚してほしいという考えで定期的に食事会をして知り合いの息子さんにこの子はどう?と私を紹介してくる勧めることを毎回断っているが一向にやめようとしない、私はいい加減それは勘弁してほしいなので彼氏がいることを言えばそれもなくなると思うし、自分の結婚相手は自分で決めたいし高橋に偽装彼氏を頼んだ理由はこれも一つ、彼氏を紹介しなさいと言われてもいつかと言って、誤魔化して、いざとなれば口裏合わせてた高橋を連れてくればいいし。私は恋愛をして結婚したいから紹介された相手となんて嫌だから今日、これを最後に次の機会に事前に彼氏がいるって言って行ってちゃんと断ろう今回は前から決まっていたから断れなかった。
お義母さんの声がまた聞こえた
実奈母「今日は私だからー」
実奈「え?何が?」
仙台駅東口通路
実奈と実奈母はおめかししてきた。
実奈「今日会う相手は?」
実奈母「お母さんの婚約者」
実奈「え?」
待って頭が追い付かない、お母さん彼氏いたの?。
実奈母「あっ一成さん」
遠くで40代前半くらいのおじさんが手を挙げてお母さんの名前を呼んだ。
実奈母の婚約者のおじさん「京子さーん」
この人か。
実奈母「あれ?お子さんは?」
あっちも子連れ
これは受け入れるしかない。
実奈母の婚約者のおじさん「今ちょっとトイレに行ってて、あっ―」
実奈母の婚約者のおじさん「―樹理!」
樹理ちゃんか私の姉か妹になるのか、いい子だったらいいんだけど。
その樹理ちゃんが正面に来た。
そこにいたのは生徒会長高橋だった。
高橋生徒会長「んっ?」
実奈「え?」
高橋生徒会長「お前が佐藤さんの娘さん?」
実奈「あなたが再婚相手のお子さん…?」
実奈&高橋生徒会長「「ええ―――――――!?」」
高層ビルに入っている高級レストラン
私は座って高橋と正面で向かい合っていた。
高橋も同じことを考えていた
実奈&高橋生徒会長改め高橋樹理((気まずい…))
高橋のお父さんがとわたしのお母さんが話をしている
実奈母の婚約者のおじさん改め高橋樹理の父「まさか子供たちが同い年で同じ高校だったなんて」
実奈母「しかも同じコースで同じクラスだなんて運命ね」
実奈&高橋樹理((偽装彼氏彼女だけど…))
実奈母「ふたりは話をする仲なのかい?」
高橋樹理の父「実奈は樹理君の事よく知っているの?」
私は高橋、息子さんの方樹理にウィンクで話を合わせてと合図を送った。
余計なことは言わないで
高橋樹理「一応面識有ります」と樹理は言った。
通じたみたいだ。
実奈「話したことはあります」と私は答えた。
高橋樹理の父「だからあの時あんなに驚いていたのか」
実奈母「合点がいったわ」
実奈「私ちょっとお手洗いに」
私はちょっと落ち着くために化粧室に行くことにした。
十数秒後
高橋樹理「僕もちょっとお手洗いに」
樹理もトイレに行った。
トイレの出入口を出たら樹理と一緒のタイミングで出てきた。
実奈&高橋樹理「「ふー」」
実奈&高橋樹理「「ん?」」
目が合った。
高橋樹理は実奈より10センチ身長が高いから見下ろす形だ。
実奈「ちょっと高橋これどうなっているの?」
高橋樹理「それはこっちのセリフだよ、俺の親父の再婚相手がお前の母ちゃんだったのかよ」
実奈「親に付き合っていることが今バレたら面倒だから内緒にしましょう」
高橋樹理「そうだな」
実奈「あと色々ありそうだから連絡先教えて欲しいんだけど」
偽装彼氏彼女なのに連絡先の交換を忘れていたので訊いた。
高橋樹理「ああ、忘れてた、LINE教えるから」
高橋樹理と連絡先を交換した。
高橋樹理「じゃあ戻るか」
実奈「そうね」
席に戻っていたら話が進んでいた。
高橋樹理の父「それでは挙式は無しで近いうちに婚姻届けを出して新しいマンションに引っ越すということで」
実奈母「はい、それでいいです」
高橋樹理の父「引っ越すけど樹理もいいか?」
高橋樹理「ああ、いいよ…」
実奈母「実奈もいい?」
実奈「うん…」
と話は進んでいきデザートも食べ終わってコーヒーを飲み終わったところで。
高橋樹理の父「では話も詰まった所で今日はこれでお開きにしますか」
実奈母「そうですね」
私達は高級レストランを出た。
高橋父が言った
高橋樹理の父「いやあ美味しかったなここのレストランのディナー、また来ような」
実奈母「そうだね…」
樹理は思っていた 味なんか覚えてない…とにかく疲れた。
帰り際、高橋父と佐藤母は話をした。
高橋樹理の父「じゃあ婚姻届けは3日後に一緒に出しに行くということで」
実奈母「はい」
高橋樹理の父「じゃあ3日後」
実奈母「はい、1ヶ月にマンションに引っ越すということでいいんですよね」
高橋樹理の父「そうです」
実奈母「今日はありがとうございました、おやすみなさい」
実奈の家
返ってくるなり実奈はベッドに倒れたこんだ。
実奈「疲れたー」
まず状況を整理しよう、生徒会長の高橋樹理と偽装カップルになってカモフラージュを得た、で、お義母さんが再婚する相手が高橋樹理の父親でこれは決定事項、そして樹理と義理の兄弟になって一緒に住むことになったそして1か月後ひっ恋して同じ屋根の下偽装カップル兼議兄弟で同居って…、偽装カップルだからこんなにややこしくなっているけど偽装カップルじゃなくて全く樹理のこと知らない状況だったら私が嫌がってもっとややこしくなっていたと思う。
大変なことになった。
ベッドにあおむけになった実奈
実奈「ふー、…とりあえずシャワー浴びよう
実奈はシャワー浴びてパジャマに着替えてベッドに入ったが
考え過ぎて眠れない…明日からどんな顔して樹理に会えばいいんだろう…
次の日の朝
2時になっても3時にもなっても眠れなくて。
7時になって目覚ましが鳴った。
結局5時まで眠れなかった。
2時間しか寝てない。
実奈「眠れなかった…」
机の上に置いておいたスマホが光っている。
LINEが来ていたようだ。
高橋樹理 メッセージ お前と付き合っていること学校で言っていいか?
実奈「『いいよ』と」
そのために偽装カップルになったんだから。
学校
あくびをしながら廊下を歩く実奈
実奈「はぁ~、眠い」
実奈は教室の扉を開けた。
実奈「おはよー」
実奈の女友達A「おはよ~」
実奈の女友達B「実奈、今日5時限目体育館で学年集会あるって」
実奈「それはだるいね」
5時限目学年集会
皆クラス順に並んで体育座りしている。
校長が話をしている
校長「――であって――として―ということであって―――であると」
眠くて話が半分も入ってこない。
あれ…もう寝そう…
実奈は寝た。
目を覚ましたところで若い男の声が聞こえた。
あれ、樹理の声…?
高橋樹理「―ということで不審者にお気を付けください―」
高橋樹理「―あと最後に一つ―」
高橋樹理「―僕がゲイという噂が流れていますがあれは間違いです、僕は同じクラスの佐藤実奈さんと付き合っているのでゲイではありません―」
高橋樹理「―では集会を終わります」
と言って樹理は足早に舞台袖の後ろに下がった。
生徒達「「「「「えええええ――――――!?」」」」」
付き合っていること言ってもいいかってここで言うのおおおおおおおおおお!!?
男子生徒D「あの隠れ美人の佐藤さんと!?」
男子生徒E「だからゲイだって信じてたって言ってんじゃねえかよ!」
男子生徒F「いや、ゲイが偽装で付き合うことなんて珍しくないんだよね、それ、一番言われているから」
男子生徒G「嘘だろ―――――!!」
私は前の席に座っていた女子の友達に聞かれた。
実奈の女友達A「実奈、付き合っているって本当なの!?」
実奈「本当だけど…」
実奈の女友達B「なんで言わなかったの!?」
実奈「付き合い始めたばかりだから…」
教室に帰ってって来た樹理、男たちが群がってきた。
高橋の友達A「高橋、お前、佐藤さんと付き合っているってマジか!?」
高橋樹理「そうだが」
高橋の友達B「なんで言わなかったんだよ!?」
高橋樹理「だから言っただろ」
私は樹理に声をかけた。
実奈「高橋、ちょっといい?」
ゴゴゴゴゴという背景が見える。実奈は怒っている。
高橋樹理「ああ…」
高橋の友達A「おい、嫁さんが来たぞ」
高橋の友達B「そのまま怒られろ」
廊下で話すことにした。
私はガチギレしている
実奈「言っていいとは言ったけど全校集会で言う!?」
高橋樹理「言っていいと言ってたから…」
実奈「全校生徒の前で言う!?」
高橋樹理「スマン、これなら一番インパクトが強いと思って…」
実奈「これはちょっと許せない」
高橋樹理「どうすれば許してしてくれるか…?」
実奈「じゃあ」
―
樹理は佐藤に連れられて樹理がこっぴどく振った女子に全員に謝罪しにまわることになった。
高橋樹理「あの時はすいませんでした」
相手は「いいよ、もう気にしてないから」と言ってくれた。
―
回想
高橋樹理「今までこっぴどく振った相手に謝罪する?」
実奈「そう」
高橋樹理「何故だ?」
実奈「今まで何人もの人を傷つけたでしょ」
高橋樹理「かもしれない」
実奈「かもしれないじゃなくて確実でしょ」
今まで何人の人をこっぴどく振ったの?」
高橋樹理「この前の合わせて17人…かな」
実奈「そんなにいるの!?」「…放課後全員に謝りに行くわよ」
高橋樹理「ええ…」
―
回想終わり
高橋樹理「すいませんでした失礼します」
高橋樹理「これで後は何んだから残りは1人、おととい振った人か」
実奈「そうね」
最後のひとりの女子の教室
高橋樹理「一昨日はすみませんでした―」
高橋樹理「だが貴様だけは―」
と言ったところで教科書丸めた本で樹理の頭をパアンと叩いて実奈は樹理の首根っこを掴んで
実奈「失礼しました~」
と言って教室を出て行った。
廊下で樹理が言った
高橋樹理「なんで頭叩くんだ!?」
実奈「また暴言言いそうになったからでしょ」
高橋樹理「だが、あいつが噂を広めた原因で」
実奈「原因はあなたがこっぴどく振ったのが原因でしょ」
高橋樹理「それはそうだが…」
実奈「だからこれはこれでお終い」
高橋樹理「ええ…」
実奈「あとこれから告白されることがあっても誠意をもって断るのよ」
高橋樹理「お前と付き合っていること言ったから告白することはないと思うが、分かった」
実奈「あと、メガネフレーム変えたほうがいいわよ」
高橋樹理「なんでだ?」
実奈「絶望的に似合わない」
高橋樹理「ええ…―」
高橋樹理「―じゃあお前が見繕ってくれよ」
実奈「いいわよいつ行く?」
高橋樹理「1回眼科いかないといけないから明後日か」
実奈「いいわよ」
3日後
自分のクラスの女性担任教師が朝のホームルームで話した。
担任教師「えー皆さんにお知らせです、佐藤実奈さんが家庭の事情出た名字が高橋に変わったのでこれからは高橋さんと呼ぶように―」
担任教師「―席もあいうえお順で高橋の後ろに変わります」
席を移動させて樹理の後ろになった。
隣の席になった女子の友達に
実奈の女友達B「実奈高橋と結婚したの!?16歳なのに!?」
実奈「お母さんが高橋さんという人と再婚しただけだよ、それに高橋さんって名字の日と沢山いるでしょ」
樹理が前の席の男子に話しかけられていた。
高橋の男友達A「お前の親父さんが再婚した相手が佐藤さんの母ちゃんだったら面白いのにな」
高橋樹理「そうだな」
高橋の男友達A「お前、眼鏡変えた?」
高橋樹理「ああ、フチなしの、実…奈が見繕ってくれて」
高橋の男友達A「のろけか!」
樹理は思った 鋭いな、と。
30分前
実奈「親同士が再婚したことはないしょにしましょう」
高橋樹理「ああ…」
実奈「あと名字が同じになるわけだから偽装とはいえカップなんだから下の名前で呼びましょう」
高橋樹理「おう…―」
高橋樹理「―すると俺は樹理で」
実奈「私が実奈」
高橋樹理「じゃあ呼ぶぞ」
実奈「うん」
高橋樹理「実奈…?」
実奈「樹理…?」
高橋樹理「…………」
実奈「…………」
二人とも恥ずかしくなって顔がボンと赤くなった。
高橋樹理「なんか照れるな」
実奈「やば、なんか恥ずかしい」
高橋樹理「慣れるしかないな」
実奈「そうね」
現在
((絶対にばれないようにしないと面倒なことになるな 何とか隠し通そう))
2週間後
転校生のヤンキー女子が樹理を見て言った。
ヤンキー女子「なあ、あれ誰?」
左右いる男子の肩に手を回して運んでもらっている樹理がいた、噂が消え晴れやかな表情が戻った。
高橋の男友達A「重いんだよ高橋~」
高橋樹理「いいじゃねえか」
高橋の男友達B「怪我もしてないのに運ばせるのやめろよー」
ヤンキー女子の女友達「あれは生徒会長、この前カノ―」
ヤンキー女子「ふーん、なんかいいな」
ヤンキー女子の女友達「え?、うん」
放課後
生徒会室前
ヤンキー女子「おい会長」
高橋樹理「ん?」
樹理はヤンキー女子に声をかけられた。
ヤンキー女子「ちょっとこっち来てくんねえ?」
と言って校舎裏を親指で指して言ってきた。
高橋樹理「えっ、ああ…」
私は女子の友達歩いているときにヤンキー女子についていく樹理を見かけた。
実奈「ーでさ~、ん?―」
実奈「樹理と一緒にいるあのヤンキーみたいな女子は誰だろう?」
実奈の女友達A「あれは2週間前に転校してきて登校2日目からヤンキーファッションで登校するようになって話題になっている噂の普通科の子だよ」
実奈「へぇ…」
嫌な予感がする。
実奈「ちょっと用事がでいたから先に行ってて」
実奈の女友達A「え、ちょっと、実奈」
ヤンキー女子が校舎裏に樹理を連れてきた。
ヤンキー女子「よし、じゃあ、ここでいいか」
校舎の陰から実奈が様子をうかがっている。
ヤンキー女子が樹理に切り出した。
ヤンキー女子「お前、私と付き合ってくんねえ?」
高橋樹理「あ?、何言ってんだ貴さ―…いや…」
樹理は思い出した、実奈に言われた『誠意をもって断る』という言葉を。
地面に膝をついて、財布を出して言った。
高橋樹理「すいません許してください、何でもしますから」
ヤンキー女子「カツアゲじゃねえよ」
実奈「違うでしょぉぉぉぉぉ!!」
実奈が思わずその異様な雰囲気に叫んでツッコんでしまった。
実奈は樹理に駆け寄って言った。言った
実奈「もう立って、財布しまって!―」
実奈「―ごめんね、これうちの彼氏だから」
ヤンキー女子「本当か?」
高橋樹理「えっ…あっ本当だ」
ヤンキー女子「彼女いるなら早く言えよ怒らねえから―」
ヤンキー女子「―それならもう用事がねえから帰るわ、悪いな引き留めて、じゃあな」
ヤンキー女子は清々しく帰った。
ほっとした実奈。
そして樹理に対する。
実奈「なんで財布出して謝ってたのよ!?」
高橋樹理「誠意を見せなきゃと思って…」
実奈「なんでお金出すのよ?」
高橋樹理「誠意は言葉じゃなくてお金って聞いたから…」
実奈「なにそれ!?」
高橋樹理「ネットで見て」
実奈「それちょっと違うし間違えてるしネタだから!」
高橋樹理「え!?」
実奈「もう…」
これは自己肯定感が低い学年一の美少女である女の子と女性不振の生徒会長である義兄弟の男の子の偽装カップルである二人が
本当のカップルになる物語だ。
主人公 佐藤実奈 女子 茶髪(染めているわけじゃないただのキャラ作り)、前髪で片目が隠れていて顔を見づらい。
なんでみんな恋をしたがるんだろう…
私、佐藤実奈、可愛くない、それが私のコンプレックス、友達はいる、普通のスタイル(体型)、学力は学年では10位くらい。
なのになんでたまに私に男の人が連絡先を聞いてくるんだろう。
お昼休み1階にある購買帰りに実奈は男子生徒二人、先輩?に話をかけられた。
先輩男子A「ねぇ、君、1年の佐藤実奈さんだよね」
先輩男子B「よかったら俺らと連絡先交換してくれない?」
実奈「お断りします」
きっぱりと言ったらその先輩男子二人はうなだれた。
なんで私に連絡先を聞いてくるんだろう、たまに話しかけられる、チョロいと思われているのかな、不思議、誰でもいいから恋愛したいのかな?、でも恋愛ってそういうものじゃないと思うんだよね。
2階を歩いていたら窓の外から声が聞こえた。
『好きです、付き合ってください!』
校舎裏で女子が男子に告白しているの窓から見えた。
こういうのが恋愛だと思うんだよね。
こんな真昼間から告白って青春、こういうのだよね恋って。
実奈は野次馬根性に駆られ廊下の突き当りの窓をカラカラカラ…とゆっくり開けて開けて告白の様子を見ることにした。
でも12月で寒いのに外の校舎裏で告白ってすごいなあ。
告白された男子はどう答えるのかな?。
告白されたのはメガネをかけた男子なんか見覚えがある人だ、その男子は女の子に指さして言った。
メガネ男子『貴様何のつもりだ、金目当てか!?残念だったな俺は金はない!』
告白した女子『いや、そんな…私は…』
メガネ男子『じゃあなんだ!?地位か名誉か!?生徒会長の彼女という称号が欲しいのか!?―』
その時風強い風が吹いた。
『―残念だったな俺はザザザザザな女に興味はない!』
風邪で音が少し聞こえづらかったが多分『俺はお前のような女に興味はない!』と文脈的に言ったのだろう。
こう返された女子は
告白した女子『そ、そんな、うっ…うっ…―』『うわあああん!!』
と涙を流して走って去ってしまった。
実奈「行っちゃった…」
メガネ男子『ふん、またそんな女か、時間の無駄だったな』
何あいつ、ヤバいやつ?
私は静かに窓を閉めて、自分のクラスの1年1組の教室に戻った。
自分の教室で女友達と机をくっつけて購買で買ったパンを食べていたら、見覚えのある男子が教室に入ってきた。
あっ、さっき告白された男子。あっそういえば生徒会長って自分で言ってたっけ、生徒会長は同じクラスだった。
生徒会長は男子の友達に話しかけられていた。
男子クラスメイトA「高橋、またお前、女子を振ったのか」
そう言われて生徒会長は答えた。
メガネ男子改め高橋生徒会長「なんで分かるんだ?」
男子クラスメイトA改め高橋の友達A「だってお前、告白された後とか目つきめっちゃ悪いじゃん」
高橋生徒会長「俺、今、目つき悪いのか?」
高橋の友達A「そうだよ」
確かにめちゃくちゃ眉間にしわが寄っている。
高橋生徒会長「明日には直る、心配いらない」
高橋の友達A「お前、女性不振だもんな」
そうなんだ…。だから女子にはあたりがきついんだ。
そして男子の友達と話する時は優しい。
私は一緒にご飯を食べていた女子の友達に聞いてみた。
実奈「ねえあの生徒会長ってどんな人?」
~
聞くところによると彼はこの私立聖唱吟詠学院英心高校(せいしょうぎんえいがくいんえいしんこうこう)生徒会長の高橋、私と同じ特別進学コース1年1組、下の名前は分からなかった、カリスマ性があって1年生ながら異例の生徒会長選出されて、どうやらモテるらしい、なんでモテるんだろう
なんでも生徒会長高橋は今回みたいに女の子をこっぴどく振ることで有名で今までたくさんの女子が傷つけたらしい、私は知らなかったけど女子の間では有名な話らしい。
ちなみに席は私の席の近くだった、今まで気づかなかった。
その日一日は生徒会長は目つきが悪いまま学校が終わった。
次の日、生徒会長高橋は教室に入ったら
高橋生徒会長「おーす」
瞬間、クラス内の空気が変わった。
高橋は言った。
高橋生徒会長「なんだ?」と。
高橋は自分のカバンを自分の席に置いて教科書を机の中に入れていたら男子生徒に話しかけられた。
男子クラスメイトA「高橋、昨日、お前に告白した女子いるじゃん」
高橋は答えた
高橋生徒会長「いたな」
高橋の友達A「告白したらお前が『女子に興味がない』って言われたって噂になっているぞ。
高橋生徒会長「あ゛っ?」
高橋はクラスを見渡した。
そうしたらクラスメイトはいろんなところで噂をしていた。
女子クラスメイトA「高橋って女に興味ないんだって」
女子クラスメイトB「じゃあ男!?」
教室の他のところでも
女子クラスメイトC「生徒会長女子好きじゃないんだって」
女子クラスメイトD「つまり?…」「ゲイってこと!?」
何故か歓喜する一部の女子。
私はそんな空気の中クラスに登校した。
実奈「おはよう」
そうしたら女子の友達がすぐ私のところに来て話をしてきた。
実奈の女子の友達A「ねえ、実奈、高橋の話知ってる!?」
実奈「ん?なに?」
実奈の女子の友達A「高橋女子好きじゃないんだって」
実奈「え?」
昨日の告白…確か風デッキ声聞こえづらいところあったけど、やっぱり告白した女の子も聞こえづらかったのかな。
それを女子の友達にそのまま話したらこんな噂になっちゃったってところかな。
授業中に高橋ってゲイなんだってという手紙が飛んで来たり、休み時間の度にそういう噂を流されて昼休みには精神が摩耗して高橋は頭を抱えていた。
高橋は近くにいた男子の友達に釈明した。
高橋生徒会長「違うんだ…『お前のような女に』興味はないと言ったんだ…」
高橋の友達A「俺らはお前が違うってわかるけど他の奴にいちいち説明していたらきりがないぞ」
高橋生徒会長「だよな…」
と、話をしているときに高橋は一人の女子から話しかけられた。
クラスメイト女子E「ねえ、高橋君」
高橋生徒会長「あ?」
女子に対してはやっぱり態度が悪いのね…。
クラスメイト女子E「私そういうの嫌いじゃないから!」
高橋生徒会長「何がだよ!?」
高橋の友達A「フォローになっていない…」と言った。
その日1日学校中その噂でもちきりで精神的に追い詰められた高橋だった。
次の日 学校
登校すると玄関で高橋が下駄箱の前で上履きに履き替えるところだったので、そのまま後ろを歩いて教室に向かっがでも校内歩くたびに。
男子生徒A「会長ゲイなんだって」
男子生徒B「男が好きなんだってよ」
男子生徒C「バカ、聞こえるぞ」
ひそひそ話が聞こえ、噂も悪化していた。
教室に着くなり机に突っ伏して大きなため息をした高橋。
高橋生徒会長「はあ~~~~~~~」
追い詰められてずっと放課後まで溜息をついていた高橋だった。
授業も終わってホームルームも終わって帰りの会も終わったのにまだ机に座って頭を抱え考え事をしている高橋がいた。まだ悩んでいるみたい。
私は高橋に話をかけた。
実奈「ねえ!」
反応がない。
実奈「ねえ!高橋!」
高橋生徒会長「ん?誰だ…?」
実奈「同じクラスの佐藤実奈だけど…」
高橋生徒会長「何の用だ?」
何故か睨んでいる私が女子だからだろうか。
実奈「あなたって本当はゲイじゃないんでしょ?」
高橋生徒会長「分かってくれるのか!」
がたっと音を立てて高橋は立ち上がった。
実奈「うん、分かるからそこで提案があるんだけど」
高橋生徒会長「何だ?」
実奈「私と付き合っていることにしない?」
高橋生徒会長「…何故?―」「―メリットは?」
実奈「あなたが女子の私と付き合っていることにすればゲイじゃないって証明になる」
高橋生徒会長「お前のメリットは?」
実奈「私は何故かたまに学校で男の人に連絡先を聞かれてしつこいから彼氏がいればいいかなって思ったんだけど生徒会長が彼氏ってなればそういうことが無くなると思うからWIN-WINな提案じゃないかなって」
そう、何故か分からないけどよく男子に連絡先を聞かれる、それが面倒くさい、彼氏がいるとなればましてやそれが生徒会長となれば校内で連絡先を聞いてくる男子はいなくなるだろる氏、外でも彼氏がいると断る口実にできるからその提案を考えた。
高橋も私と付き合っていることにすれば、それをクラスで周知して少しずつ『女に興味がない』という噂も消えてくるだろうから、そうこれは契約交際、互いにメリットしかない1番いい選択だと私は思った。
高橋生徒会長「―でもいいのかおれと付き合っていることにして、確かにお前は顔も可愛いし、身長も高くてスタイルもいいから、そういうナンパもあるだろうけどな」
実奈「か、かわ!?、お世辞はいいから!」
高橋生徒会長「本当じゃないか」
と言って高橋生徒会長は実奈の目が隠れている前髪をあげた。
その実奈の顔は整っていて若手女優のような相貌をした美少女の顔だった。
高橋生徒会長「顔をもっと積極的に見せろよ」
実奈「ちょ、私そんなんじゃないし…」
高橋生徒会長「自己肯定感が低いな」
実奈は咳払いをした。
実奈「どうやら本当にゲイじゃないようね…」
高橋生徒会長「そうだよ!」
実奈「ところでなんで睨んでいるの?」
実は会話しているときに高橋の目つきは睨んでいた。
高橋生徒会長「俺は今睨んでいるのか?」
実奈「自覚なかったの!?」
私は鞄から鏡を取り出し、高橋に渡した。
実奈「鏡貸すから自分で見て」
高橋生徒会長「ああ…」
鏡で自分の顔を見た高橋。
高橋生徒会長「これはひどい…」
自分で自分の顔をひどいと言った高橋。
実奈「でしょ」
思わず同意してしまった私。
高橋生徒会長「ちょっと直す」
と言って高橋はメガネを外して顔をマッサージして表情を柔らかくした。
マッサージが終わって私の方を向いた。
高橋生徒会長「どうだ?」
ちゃんとすると意外とイケメン…!
思わず驚いた、私、顔赤くなってないよね?。
高橋に聞いて見た。
実奈「なんで女性を見ると睨むの?」
高橋生徒会長「女を信用していないからだと思う、離婚した母親がクソな人間だったから能登信用していた仲のよかった女友達に裏切られたのが原因だと思う」
実奈「なんで顔いいのにメガネかけてるの?」
高橋生徒会長「顔がいい?、まあいいが、目が悪いのとコンタクトを入れるのは怖いし、メガネかけていると生徒会長らしいからだ」
実奈「そんな理由!?、メガネなしで睨まなければイケメンだよ」
高橋生徒会長「そうか?」
高橋生徒会長「俺の話になるが、今度、父親が再婚するんだが、その再婚相手の連れ後が女の子だったら睨まない方がいいか」
実奈「それはそうでしょ」
今日はこれでお開きになった。
その夜
佐藤実奈の家、マンション
実奈の母親が実奈の部屋の扉越しに言った。
実奈母「実奈ー今日だから」
実奈「はーい」
お母さんはお父さんと離婚して居て子供にはちゃんとした結婚相手と結婚してほしいという考えで定期的に食事会をして知り合いの息子さんにこの子はどう?と私を紹介してくる勧めることを毎回断っているが一向にやめようとしない、私はいい加減それは勘弁してほしいなので彼氏がいることを言えばそれもなくなると思うし、自分の結婚相手は自分で決めたいし高橋に偽装彼氏を頼んだ理由はこれも一つ、彼氏を紹介しなさいと言われてもいつかと言って、誤魔化して、いざとなれば口裏合わせてた高橋を連れてくればいいし。私は恋愛をして結婚したいから紹介された相手となんて嫌だから今日、これを最後に次の機会に事前に彼氏がいるって言って行ってちゃんと断ろう今回は前から決まっていたから断れなかった。
お義母さんの声がまた聞こえた
実奈母「今日は私だからー」
実奈「え?何が?」
仙台駅東口通路
実奈と実奈母はおめかししてきた。
実奈「今日会う相手は?」
実奈母「お母さんの婚約者」
実奈「え?」
待って頭が追い付かない、お母さん彼氏いたの?。
実奈母「あっ一成さん」
遠くで40代前半くらいのおじさんが手を挙げてお母さんの名前を呼んだ。
実奈母の婚約者のおじさん「京子さーん」
この人か。
実奈母「あれ?お子さんは?」
あっちも子連れ
これは受け入れるしかない。
実奈母の婚約者のおじさん「今ちょっとトイレに行ってて、あっ―」
実奈母の婚約者のおじさん「―樹理!」
樹理ちゃんか私の姉か妹になるのか、いい子だったらいいんだけど。
その樹理ちゃんが正面に来た。
そこにいたのは生徒会長高橋だった。
高橋生徒会長「んっ?」
実奈「え?」
高橋生徒会長「お前が佐藤さんの娘さん?」
実奈「あなたが再婚相手のお子さん…?」
実奈&高橋生徒会長「「ええ―――――――!?」」
高層ビルに入っている高級レストラン
私は座って高橋と正面で向かい合っていた。
高橋も同じことを考えていた
実奈&高橋生徒会長改め高橋樹理((気まずい…))
高橋のお父さんがとわたしのお母さんが話をしている
実奈母の婚約者のおじさん改め高橋樹理の父「まさか子供たちが同い年で同じ高校だったなんて」
実奈母「しかも同じコースで同じクラスだなんて運命ね」
実奈&高橋樹理((偽装彼氏彼女だけど…))
実奈母「ふたりは話をする仲なのかい?」
高橋樹理の父「実奈は樹理君の事よく知っているの?」
私は高橋、息子さんの方樹理にウィンクで話を合わせてと合図を送った。
余計なことは言わないで
高橋樹理「一応面識有ります」と樹理は言った。
通じたみたいだ。
実奈「話したことはあります」と私は答えた。
高橋樹理の父「だからあの時あんなに驚いていたのか」
実奈母「合点がいったわ」
実奈「私ちょっとお手洗いに」
私はちょっと落ち着くために化粧室に行くことにした。
十数秒後
高橋樹理「僕もちょっとお手洗いに」
樹理もトイレに行った。
トイレの出入口を出たら樹理と一緒のタイミングで出てきた。
実奈&高橋樹理「「ふー」」
実奈&高橋樹理「「ん?」」
目が合った。
高橋樹理は実奈より10センチ身長が高いから見下ろす形だ。
実奈「ちょっと高橋これどうなっているの?」
高橋樹理「それはこっちのセリフだよ、俺の親父の再婚相手がお前の母ちゃんだったのかよ」
実奈「親に付き合っていることが今バレたら面倒だから内緒にしましょう」
高橋樹理「そうだな」
実奈「あと色々ありそうだから連絡先教えて欲しいんだけど」
偽装彼氏彼女なのに連絡先の交換を忘れていたので訊いた。
高橋樹理「ああ、忘れてた、LINE教えるから」
高橋樹理と連絡先を交換した。
高橋樹理「じゃあ戻るか」
実奈「そうね」
席に戻っていたら話が進んでいた。
高橋樹理の父「それでは挙式は無しで近いうちに婚姻届けを出して新しいマンションに引っ越すということで」
実奈母「はい、それでいいです」
高橋樹理の父「引っ越すけど樹理もいいか?」
高橋樹理「ああ、いいよ…」
実奈母「実奈もいい?」
実奈「うん…」
と話は進んでいきデザートも食べ終わってコーヒーを飲み終わったところで。
高橋樹理の父「では話も詰まった所で今日はこれでお開きにしますか」
実奈母「そうですね」
私達は高級レストランを出た。
高橋父が言った
高橋樹理の父「いやあ美味しかったなここのレストランのディナー、また来ような」
実奈母「そうだね…」
樹理は思っていた 味なんか覚えてない…とにかく疲れた。
帰り際、高橋父と佐藤母は話をした。
高橋樹理の父「じゃあ婚姻届けは3日後に一緒に出しに行くということで」
実奈母「はい」
高橋樹理の父「じゃあ3日後」
実奈母「はい、1ヶ月にマンションに引っ越すということでいいんですよね」
高橋樹理の父「そうです」
実奈母「今日はありがとうございました、おやすみなさい」
実奈の家
返ってくるなり実奈はベッドに倒れたこんだ。
実奈「疲れたー」
まず状況を整理しよう、生徒会長の高橋樹理と偽装カップルになってカモフラージュを得た、で、お義母さんが再婚する相手が高橋樹理の父親でこれは決定事項、そして樹理と義理の兄弟になって一緒に住むことになったそして1か月後ひっ恋して同じ屋根の下偽装カップル兼議兄弟で同居って…、偽装カップルだからこんなにややこしくなっているけど偽装カップルじゃなくて全く樹理のこと知らない状況だったら私が嫌がってもっとややこしくなっていたと思う。
大変なことになった。
ベッドにあおむけになった実奈
実奈「ふー、…とりあえずシャワー浴びよう
実奈はシャワー浴びてパジャマに着替えてベッドに入ったが
考え過ぎて眠れない…明日からどんな顔して樹理に会えばいいんだろう…
次の日の朝
2時になっても3時にもなっても眠れなくて。
7時になって目覚ましが鳴った。
結局5時まで眠れなかった。
2時間しか寝てない。
実奈「眠れなかった…」
机の上に置いておいたスマホが光っている。
LINEが来ていたようだ。
高橋樹理 メッセージ お前と付き合っていること学校で言っていいか?
実奈「『いいよ』と」
そのために偽装カップルになったんだから。
学校
あくびをしながら廊下を歩く実奈
実奈「はぁ~、眠い」
実奈は教室の扉を開けた。
実奈「おはよー」
実奈の女友達A「おはよ~」
実奈の女友達B「実奈、今日5時限目体育館で学年集会あるって」
実奈「それはだるいね」
5時限目学年集会
皆クラス順に並んで体育座りしている。
校長が話をしている
校長「――であって――として―ということであって―――であると」
眠くて話が半分も入ってこない。
あれ…もう寝そう…
実奈は寝た。
目を覚ましたところで若い男の声が聞こえた。
あれ、樹理の声…?
高橋樹理「―ということで不審者にお気を付けください―」
高橋樹理「―あと最後に一つ―」
高橋樹理「―僕がゲイという噂が流れていますがあれは間違いです、僕は同じクラスの佐藤実奈さんと付き合っているのでゲイではありません―」
高橋樹理「―では集会を終わります」
と言って樹理は足早に舞台袖の後ろに下がった。
生徒達「「「「「えええええ――――――!?」」」」」
付き合っていること言ってもいいかってここで言うのおおおおおおおおおお!!?
男子生徒D「あの隠れ美人の佐藤さんと!?」
男子生徒E「だからゲイだって信じてたって言ってんじゃねえかよ!」
男子生徒F「いや、ゲイが偽装で付き合うことなんて珍しくないんだよね、それ、一番言われているから」
男子生徒G「嘘だろ―――――!!」
私は前の席に座っていた女子の友達に聞かれた。
実奈の女友達A「実奈、付き合っているって本当なの!?」
実奈「本当だけど…」
実奈の女友達B「なんで言わなかったの!?」
実奈「付き合い始めたばかりだから…」
教室に帰ってって来た樹理、男たちが群がってきた。
高橋の友達A「高橋、お前、佐藤さんと付き合っているってマジか!?」
高橋樹理「そうだが」
高橋の友達B「なんで言わなかったんだよ!?」
高橋樹理「だから言っただろ」
私は樹理に声をかけた。
実奈「高橋、ちょっといい?」
ゴゴゴゴゴという背景が見える。実奈は怒っている。
高橋樹理「ああ…」
高橋の友達A「おい、嫁さんが来たぞ」
高橋の友達B「そのまま怒られろ」
廊下で話すことにした。
私はガチギレしている
実奈「言っていいとは言ったけど全校集会で言う!?」
高橋樹理「言っていいと言ってたから…」
実奈「全校生徒の前で言う!?」
高橋樹理「スマン、これなら一番インパクトが強いと思って…」
実奈「これはちょっと許せない」
高橋樹理「どうすれば許してしてくれるか…?」
実奈「じゃあ」
―
樹理は佐藤に連れられて樹理がこっぴどく振った女子に全員に謝罪しにまわることになった。
高橋樹理「あの時はすいませんでした」
相手は「いいよ、もう気にしてないから」と言ってくれた。
―
回想
高橋樹理「今までこっぴどく振った相手に謝罪する?」
実奈「そう」
高橋樹理「何故だ?」
実奈「今まで何人もの人を傷つけたでしょ」
高橋樹理「かもしれない」
実奈「かもしれないじゃなくて確実でしょ」
今まで何人の人をこっぴどく振ったの?」
高橋樹理「この前の合わせて17人…かな」
実奈「そんなにいるの!?」「…放課後全員に謝りに行くわよ」
高橋樹理「ええ…」
―
回想終わり
高橋樹理「すいませんでした失礼します」
高橋樹理「これで後は何んだから残りは1人、おととい振った人か」
実奈「そうね」
最後のひとりの女子の教室
高橋樹理「一昨日はすみませんでした―」
高橋樹理「だが貴様だけは―」
と言ったところで教科書丸めた本で樹理の頭をパアンと叩いて実奈は樹理の首根っこを掴んで
実奈「失礼しました~」
と言って教室を出て行った。
廊下で樹理が言った
高橋樹理「なんで頭叩くんだ!?」
実奈「また暴言言いそうになったからでしょ」
高橋樹理「だが、あいつが噂を広めた原因で」
実奈「原因はあなたがこっぴどく振ったのが原因でしょ」
高橋樹理「それはそうだが…」
実奈「だからこれはこれでお終い」
高橋樹理「ええ…」
実奈「あとこれから告白されることがあっても誠意をもって断るのよ」
高橋樹理「お前と付き合っていること言ったから告白することはないと思うが、分かった」
実奈「あと、メガネフレーム変えたほうがいいわよ」
高橋樹理「なんでだ?」
実奈「絶望的に似合わない」
高橋樹理「ええ…―」
高橋樹理「―じゃあお前が見繕ってくれよ」
実奈「いいわよいつ行く?」
高橋樹理「1回眼科いかないといけないから明後日か」
実奈「いいわよ」
3日後
自分のクラスの女性担任教師が朝のホームルームで話した。
担任教師「えー皆さんにお知らせです、佐藤実奈さんが家庭の事情出た名字が高橋に変わったのでこれからは高橋さんと呼ぶように―」
担任教師「―席もあいうえお順で高橋の後ろに変わります」
席を移動させて樹理の後ろになった。
隣の席になった女子の友達に
実奈の女友達B「実奈高橋と結婚したの!?16歳なのに!?」
実奈「お母さんが高橋さんという人と再婚しただけだよ、それに高橋さんって名字の日と沢山いるでしょ」
樹理が前の席の男子に話しかけられていた。
高橋の男友達A「お前の親父さんが再婚した相手が佐藤さんの母ちゃんだったら面白いのにな」
高橋樹理「そうだな」
高橋の男友達A「お前、眼鏡変えた?」
高橋樹理「ああ、フチなしの、実…奈が見繕ってくれて」
高橋の男友達A「のろけか!」
樹理は思った 鋭いな、と。
30分前
実奈「親同士が再婚したことはないしょにしましょう」
高橋樹理「ああ…」
実奈「あと名字が同じになるわけだから偽装とはいえカップなんだから下の名前で呼びましょう」
高橋樹理「おう…―」
高橋樹理「―すると俺は樹理で」
実奈「私が実奈」
高橋樹理「じゃあ呼ぶぞ」
実奈「うん」
高橋樹理「実奈…?」
実奈「樹理…?」
高橋樹理「…………」
実奈「…………」
二人とも恥ずかしくなって顔がボンと赤くなった。
高橋樹理「なんか照れるな」
実奈「やば、なんか恥ずかしい」
高橋樹理「慣れるしかないな」
実奈「そうね」
現在
((絶対にばれないようにしないと面倒なことになるな 何とか隠し通そう))
2週間後
転校生のヤンキー女子が樹理を見て言った。
ヤンキー女子「なあ、あれ誰?」
左右いる男子の肩に手を回して運んでもらっている樹理がいた、噂が消え晴れやかな表情が戻った。
高橋の男友達A「重いんだよ高橋~」
高橋樹理「いいじゃねえか」
高橋の男友達B「怪我もしてないのに運ばせるのやめろよー」
ヤンキー女子の女友達「あれは生徒会長、この前カノ―」
ヤンキー女子「ふーん、なんかいいな」
ヤンキー女子の女友達「え?、うん」
放課後
生徒会室前
ヤンキー女子「おい会長」
高橋樹理「ん?」
樹理はヤンキー女子に声をかけられた。
ヤンキー女子「ちょっとこっち来てくんねえ?」
と言って校舎裏を親指で指して言ってきた。
高橋樹理「えっ、ああ…」
私は女子の友達歩いているときにヤンキー女子についていく樹理を見かけた。
実奈「ーでさ~、ん?―」
実奈「樹理と一緒にいるあのヤンキーみたいな女子は誰だろう?」
実奈の女友達A「あれは2週間前に転校してきて登校2日目からヤンキーファッションで登校するようになって話題になっている噂の普通科の子だよ」
実奈「へぇ…」
嫌な予感がする。
実奈「ちょっと用事がでいたから先に行ってて」
実奈の女友達A「え、ちょっと、実奈」
ヤンキー女子が校舎裏に樹理を連れてきた。
ヤンキー女子「よし、じゃあ、ここでいいか」
校舎の陰から実奈が様子をうかがっている。
ヤンキー女子が樹理に切り出した。
ヤンキー女子「お前、私と付き合ってくんねえ?」
高橋樹理「あ?、何言ってんだ貴さ―…いや…」
樹理は思い出した、実奈に言われた『誠意をもって断る』という言葉を。
地面に膝をついて、財布を出して言った。
高橋樹理「すいません許してください、何でもしますから」
ヤンキー女子「カツアゲじゃねえよ」
実奈「違うでしょぉぉぉぉぉ!!」
実奈が思わずその異様な雰囲気に叫んでツッコんでしまった。
実奈は樹理に駆け寄って言った。言った
実奈「もう立って、財布しまって!―」
実奈「―ごめんね、これうちの彼氏だから」
ヤンキー女子「本当か?」
高橋樹理「えっ…あっ本当だ」
ヤンキー女子「彼女いるなら早く言えよ怒らねえから―」
ヤンキー女子「―それならもう用事がねえから帰るわ、悪いな引き留めて、じゃあな」
ヤンキー女子は清々しく帰った。
ほっとした実奈。
そして樹理に対する。
実奈「なんで財布出して謝ってたのよ!?」
高橋樹理「誠意を見せなきゃと思って…」
実奈「なんでお金出すのよ?」
高橋樹理「誠意は言葉じゃなくてお金って聞いたから…」
実奈「なにそれ!?」
高橋樹理「ネットで見て」
実奈「それちょっと違うし間違えてるしネタだから!」
高橋樹理「え!?」
実奈「もう…」
これは自己肯定感が低い学年一の美少女である女の子と女性不振の生徒会長である義兄弟の男の子の偽装カップルである二人が
本当のカップルになる物語だ。
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