兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした
◇
「いらっしゃい」
鍛冶屋の店主でありニーシャの親方がドアの方を見ると、外套のフードを深くかぶった男が店内に入って来た。
「……あの、ニーシャさんは」
「あの子なら今はここにはいねぇよ。騎士団寮にいる」
「騎士団寮?……あの男か」
店主の言葉に男は小声でそう呟くとぎりっと唇を噛む。
「いつ戻って来るんですか」
「それを聞いてどうするんだ、お前」
男の質問に、冷ややかな視線を男に送りながらノアールが店の奥から出てきた。
「お、お前は、ニーシャさんと一緒にいた騎士……!」
「おう、うちの可愛いニーシャにつきまとってんのはお前か?家の周囲の警戒を強めてもなかなか尻尾を掴ませてくれないから店に来るのずっと待ってたんだぜ。ようやく会えたなこのクソ男」
ノアールにそう言われ、男はちっと舌打ちをしてドアまで走っていく。ドアを開けて逃げようとするが、ドアを開けた先にはブランシュが真顔で立っていた。
「なっ!」
「逃げれるとでも思ったんですか?ずいぶんと騎士団もなめられたもんですね」
ブランシュが一歩、また一歩と足を進めると、男は後ずさりしてまた店の中に戻される。
「く、くそ!ニーシャさんは、お前たちのものじゃない!返せ!俺のニーシャさんを返せ!」
男は叫んで外套の内側から短剣を取り出すとノアールに襲い掛かった。だが、ノアールはいとも簡単にそれをよけ、男の腕を掴むとあっという間にひねり上げた。
「いでええええええ」
男が叫ぶと手から短剣が落ちる。
「はい、確保。お前の家の中洗いざらい捜索するから覚悟しとけよ」
アスールがドスの効いた声で睨みをきかせると、男は悲鳴を上げてその場に気絶した。
「いらっしゃい」
鍛冶屋の店主でありニーシャの親方がドアの方を見ると、外套のフードを深くかぶった男が店内に入って来た。
「……あの、ニーシャさんは」
「あの子なら今はここにはいねぇよ。騎士団寮にいる」
「騎士団寮?……あの男か」
店主の言葉に男は小声でそう呟くとぎりっと唇を噛む。
「いつ戻って来るんですか」
「それを聞いてどうするんだ、お前」
男の質問に、冷ややかな視線を男に送りながらノアールが店の奥から出てきた。
「お、お前は、ニーシャさんと一緒にいた騎士……!」
「おう、うちの可愛いニーシャにつきまとってんのはお前か?家の周囲の警戒を強めてもなかなか尻尾を掴ませてくれないから店に来るのずっと待ってたんだぜ。ようやく会えたなこのクソ男」
ノアールにそう言われ、男はちっと舌打ちをしてドアまで走っていく。ドアを開けて逃げようとするが、ドアを開けた先にはブランシュが真顔で立っていた。
「なっ!」
「逃げれるとでも思ったんですか?ずいぶんと騎士団もなめられたもんですね」
ブランシュが一歩、また一歩と足を進めると、男は後ずさりしてまた店の中に戻される。
「く、くそ!ニーシャさんは、お前たちのものじゃない!返せ!俺のニーシャさんを返せ!」
男は叫んで外套の内側から短剣を取り出すとノアールに襲い掛かった。だが、ノアールはいとも簡単にそれをよけ、男の腕を掴むとあっという間にひねり上げた。
「いでええええええ」
男が叫ぶと手から短剣が落ちる。
「はい、確保。お前の家の中洗いざらい捜索するから覚悟しとけよ」
アスールがドスの効いた声で睨みをきかせると、男は悲鳴を上げてその場に気絶した。