幼なじみ ~未練~
幸せな夢 = 虚しい夢
『俺、ずっと前からきーが好き』
「わたしも!」
夢の中で返事をしたつもりなのに、声が漏れていて、しかもその声で目を覚ます。
隣では、
「ききちゃん、どうしたの?」
寝ぼけまなこの佑典(ゆうすけ)が喜々良(ききら)を見る。
「あ、ごめんね。
夢を見てて…」
「…ふーん?」
佑典はまるで唸るように言うと、喜々良に背を向けた。
見置(みおき)の夢でも見てるのかもしれない、そう思い、胸が苦しくなる。
そしてふと、昔を思い出す。
『見置の事、好きなままでもいいから、付き合ってくれないかな?』
確かにかれこれ十数年前の告白で、そう言った。
喜々良が幼なじみの見置 健悟(けんご)を好きなことは一目瞭然だったから、健悟を好きなままでもいいと言った。
それが、もしかしたら今も…?
いや、そんなはずない。
だって子どももいるんだよ?
ありえない、そう信じたいのに、心がザワザワする。
「わたしも!」
夢の中で返事をしたつもりなのに、声が漏れていて、しかもその声で目を覚ます。
隣では、
「ききちゃん、どうしたの?」
寝ぼけまなこの佑典(ゆうすけ)が喜々良(ききら)を見る。
「あ、ごめんね。
夢を見てて…」
「…ふーん?」
佑典はまるで唸るように言うと、喜々良に背を向けた。
見置(みおき)の夢でも見てるのかもしれない、そう思い、胸が苦しくなる。
そしてふと、昔を思い出す。
『見置の事、好きなままでもいいから、付き合ってくれないかな?』
確かにかれこれ十数年前の告白で、そう言った。
喜々良が幼なじみの見置 健悟(けんご)を好きなことは一目瞭然だったから、健悟を好きなままでもいいと言った。
それが、もしかしたら今も…?
いや、そんなはずない。
だって子どももいるんだよ?
ありえない、そう信じたいのに、心がザワザワする。