人生詩集・青少年編

マルドロール

おさなごの頬を切り裂き泣きわめく、その顔見てはいたわりて、
汝(な)と我のきずな見しという彼の非人、マルドロールの悍しさに、
その闇厭いて、ひとりだに、吾(わ)を知らざらん外っ国へと、
はるけくも斯く来たりしものぞ。
さるを…

「見て! あの非人!」
それ誰さし忌むや、云いおるや。われ汝らを知らず、汝らも我を知らざるべし。
などさは云うぞ!?
非人の所業その返しとて、な裂きそ我魂(わがぐ)、さ言葉のナイフもて。

愛の切り裂き受けたとて、泣いて応うべき我ならなくに…ふふふ

              【マルドロール、イメージ図】
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