人生詩集・青少年編
コブレンツ古城(2)
汗びっしょりで目を覚ます。しばらく呆然自失。ここがどこだか判らない。
シーンとした静寂に、身で感じる石の重圧に、コブレンツ古城内のユースホステルにいることを思い出した。
時刻は深夜、一人しかいない同室のホステラーが、寝息もたてずに眠り込んでいる。
夢の中で俺はいったい何を見たのだろう?
城で獄死した囚人たちの、その集団化した姿を巨人として、また城の攻防で戦死した兵士たちの、その怨念を見たのだろうか?
急に寝込んでいる男がうめきだした。俺と同じ悪夢でも見ているのだろうか?
「HERE THEY COМE!」としきりに寝言を云っている。来るって、誰が?
…と、部屋の外、長い廊下の向うから、ガシャリガシャリとなにやら金属の音をたてて、複数の人間たちが近付いてくる様子。彼らは…?
やがてドアの前に立ち止り、ドアが開いて…
表の、城前に放し飼いにされた大型のシェパードが、何かを怪しんで猛烈に吠えだした…。
【コブレンツ古城イメージ】
シーンとした静寂に、身で感じる石の重圧に、コブレンツ古城内のユースホステルにいることを思い出した。
時刻は深夜、一人しかいない同室のホステラーが、寝息もたてずに眠り込んでいる。
夢の中で俺はいったい何を見たのだろう?
城で獄死した囚人たちの、その集団化した姿を巨人として、また城の攻防で戦死した兵士たちの、その怨念を見たのだろうか?
急に寝込んでいる男がうめきだした。俺と同じ悪夢でも見ているのだろうか?
「HERE THEY COМE!」としきりに寝言を云っている。来るって、誰が?
…と、部屋の外、長い廊下の向うから、ガシャリガシャリとなにやら金属の音をたてて、複数の人間たちが近付いてくる様子。彼らは…?
やがてドアの前に立ち止り、ドアが開いて…
表の、城前に放し飼いにされた大型のシェパードが、何かを怪しんで猛烈に吠えだした…。
【コブレンツ古城イメージ】