人生詩集・青少年編

ミルク色の雨

ミルク色の雨が降っている
美味しそうな雨だが しかしザアザアと粗雑に降っている
もっときめ細かに降るなら 俺はきっとベロっと舌を出して
その何とも云えぬ嬉しいものを 夢中になって飲んでいたに違いない

だって俺は気が狂いかかってるし
そんな雨は 心を静謐に 平和裡に戻す 亡き母のようであるからだ
狂気をしのに戻す 天の妙薬とも思えるからだ

それなのに何というこの降りよう
こんな雨はいくら飲んでも 腹はくちくなりはしない 
こんな粗雑な、雨!…

           【雨と亡き母の印象 from pixabay by adamtepl】
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