ツンデレ王子の溺愛は二人きりの時に。

「……いつまでそんな格好でいるつもりなんだよ」


…えっ?


天野がちらっと目を逸らす。


はっ…!


自分の服装を見てみると、はだけたままのシャツに、あらわになっている下着。


「あ…え、ええと、ごごごめん!変なの見せて…!」


自分の格好がこのままだったことにびっくりして、慌ててしまう。


すぐにボタンをつけようとするが、焦ってうまくつけられない。


「…少し大人しくしてろ」

「え…」


そう言うと、私のボタンに手をつけ始めた。


「っ……」


沈黙の中、丁寧にボタンをつけ、制服を整えてくれる。


恥ずかしいからなのか、心臓がどくどくする…。


酷いこと言いつつも、ここまでしてくれるなんて…。


...そう思っていたら、天野の顔が近くにきていて。




——ちゅっ…


「...なっ!」


おでこにキスをされた。
< 17 / 48 >

この作品をシェア

pagetop