ツンデレ王子の溺愛は二人きりの時に。
次の日。
今日はようやく、金城くんと一緒に帰れる日…!
ドキドキしながら教室の席に座る。
彼の方を見ると、女の子たちが沢山。
今度遊ぼうよ!とか勉強教えて!と、甘い声で話しかけている。
やっぱりモテるなぁ…。
…でも今日は金城くんを独り占めできる。
そんなことを考えるだけで、幸せな気持ちでいっぱいだ…と思ったけど。
「蒼井」
はい、後ろから天野の声。
どうせまた、昨日と同じことを言ってくるんでしょ。
「何?」
昨日とは違って睨みつけながら、きつめに返事をした。
「その顔、俺の言いたい事が分かってるだろ」
「当たり前じゃん。これ以上私を止めても無駄だからね?」
やっぱりそういうこと言うつもりだったんじゃん。
なんでほんと、ちょっかいかけてくるかな。
心の中にモヤモヤとしたものが溜まる。