Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
「だったら値段なんて気にしなくていいから食べたいものを選んでよ?」
並樹の瞳が妖しげに細められ、ドキンと鼓動が跳ねた。彼のすらりとした指先がさっきまで見ていた写真の上で止まる。トントンと指を差していた。
「これじゃない? さっきこの料理を見ていたと思うけど」
想乃は頬をあかく染め、こくりと頷いた。「飲み物はどうする?」と尋ねられ、「アイスティーがいいです」と答える。
ふふっ、と並樹が笑った。「了解」と続けて彼が店員を呼んだ。想乃の選んだ料理と一緒に注文をしている。並樹はビーフシチューとサラダとバゲットのランチセットを頼んでいた。
「あとで一緒にデザート食べよ?」と言われて、ふっと笑ってしまう。張り詰めていた緊張の糸が解けるようだった。
「俺はね。もっともっときみのことが知りたいんだよ。なにが好物でなにが苦手なのか。これから色々と教えてくれる?」
「わ、わかりました」
並樹といると四六時中、彼の言動にときめいてしまう。ドキドキと心臓が騒がしく、いちいち体温が上昇する。これじゃあ心臓がいくつあっても足りない。
並樹と出会ってからたったの二日で、単調だった時間が劇的に変化していた。
「食べてから話そう」
テーブルに料理が運ばれて、彼にカトラリーを渡された。想乃は「はい」と返事をした。
並樹の瞳が妖しげに細められ、ドキンと鼓動が跳ねた。彼のすらりとした指先がさっきまで見ていた写真の上で止まる。トントンと指を差していた。
「これじゃない? さっきこの料理を見ていたと思うけど」
想乃は頬をあかく染め、こくりと頷いた。「飲み物はどうする?」と尋ねられ、「アイスティーがいいです」と答える。
ふふっ、と並樹が笑った。「了解」と続けて彼が店員を呼んだ。想乃の選んだ料理と一緒に注文をしている。並樹はビーフシチューとサラダとバゲットのランチセットを頼んでいた。
「あとで一緒にデザート食べよ?」と言われて、ふっと笑ってしまう。張り詰めていた緊張の糸が解けるようだった。
「俺はね。もっともっときみのことが知りたいんだよ。なにが好物でなにが苦手なのか。これから色々と教えてくれる?」
「わ、わかりました」
並樹といると四六時中、彼の言動にときめいてしまう。ドキドキと心臓が騒がしく、いちいち体温が上昇する。これじゃあ心臓がいくつあっても足りない。
並樹と出会ってからたったの二日で、単調だった時間が劇的に変化していた。
「食べてから話そう」
テーブルに料理が運ばれて、彼にカトラリーを渡された。想乃は「はい」と返事をした。