絶対王者の東くんが私を所望しています。


本当私っていつも迷惑かけてばっかりだな...



『まぁでも、よかったよ
琉音があの家から出て琉貴と住めることになってさ』



自分の不甲斐なさに肩を落としていると華ちゃんがぽつりと言った


心配を含んだその言葉にそうだね、と頷く


元々私の両親は6年前に離婚していて父と兄、私と母で離れて暮らしていたんだけど

とある事情で高校二年生の6月から私もお父さんとお兄ちゃんの家に住むことになったんだ



「だけど、やっぱり華ちゃんと離れ離れは寂しいよ」



『何言ってんの、距離はあるけど隣の県なんだからすぐに会えるって
寂しくなったらこうやって電話しておいでよ』



「うん、華ちゃんも寂しくなったらかけていいよ?」



『私は琉音みたいに甘えん坊でも寂しがり屋でもないからなぁ〜』




そんな強がりを言う華ちゃんだけど、引越しの当日には離れたくないと大粒の涙を流してくれた優しくて大好きな私の幼なじみ



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