三人が離れてくれませんっ
食べ進めている三人の前で、そう一人懐かしんでると、いっちゃんがたーちゃんに尋ねた。
「そういやなんで、しーちゃん呼びしてたんだっけ?」
「俺も知らねぇわ。気付いたら呼んでたよな?」
わたしも一口食べたところで、
確かに今思えば何故たーちゃんだけ?って思わなくはない。
是非とも知りたいな。
聞かれた本人は、んー、と思い出し中。
やっぱりわかんない、とか忘れたって言うのかな……
「多分、大体の奴が紫乃か紫乃ちゃんって呼んでて、僕だけ違う呼び方したいなーって思った……から?だと思う」
「んだよはっきりしねぇな」
「紫乃は違和感なかったの?」
「……あまりなかったと思うよ。ほら、よくたーちゃんには人形遊びとか、メイクして女の子ごっこに付き──」
「紫乃ぉ」
「あ、ハァイ……ま、まぁそういうことも含めて親近感みたいなね!あったからかな」
あはは……とたーちゃんのジト目にひきつった笑みで誤魔化す。
今のたーちゃんからじゃ考えられないものね。
それにメイクの単語も異様に反応されたし……
この話題はわたしの中に封印っ封印。