三人が離れてくれませんっ



二人が席につくと、しゅーちゃんは文句を口にする。



「匠のやつ、手洗って水飛ばしてきやがったんだぜ。ここまでずっとな」


「乾かそうと思って」


「あんだろ。あのブォーってやつがよ!」


「ブォーって……せめて乾燥機って言おうか愁」


「ぶっは!ブォーとかっウケる」



いっちゃんの優しい突っ込みに、たーちゃんが笑いだすと、しゅーちゃんは足を組みそっぽを向いてしまう。

こうしてると、わたしが知る三人が垣間見えるなぁ。



「……紫乃も食い終わってんじゃねぇか。んな下らねぇことで笑ってねぇで帰んぞ」


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