三人が離れてくれませんっ
ブラックいっちゃん
二週間が経って、わたしの日常にヤンキーたちがいる生活に早くも慣れてきた。
痛い視線も、少しだけ和らいだと言うか緩和?されたよいな気がしなくはなくて、縮こまった学校生活は送っていない。
しゅーちゃん効果に伴って、あの二人の存在も大きいんだろうな。
「紫乃」
「ん?あ、しゅーちゃん珍しいね。教室入ってくるなんて」
いつも外から見てるのに、今はわたしの席まで来てくれた。
「どうかしたの?」
「あー、その……今日暇か?」
「今日?」
毎日のように、帰りは四人揃って寄り道したり、まっすぐ送ってくれたりしてるのに、わざわざ聞くなんて──
「空いてるけど……?」
ご存知の通り、女友達なんて出来やしないんだ。
放課後も休日も、近場の女友達と遊ぶなんてことは卒業までほぼ諦めた。
「なら、俺らお前送るついでに邪魔するわ」
「あぁ、うんわかった」
わたしの了承を得る前に、しゅーちゃんは戻って行った。
まぁ、断るって思ってないんだろうな。