三人が離れてくれませんっ
その隣にいるたーちゃんは何故か目を見開いていたが、しゅーちゃんの手によりソファへと頭を沈められ、わたしといっちゃんは顔を見合わせた。
「何?ちゃんと言ってよ、愁でも匠でもいいから」
「なんでもねぇっつの……早く紫乃座れせろよ」
しゅーちゃんは目を背けたいのか、もう後頭部しか見えないくらいそっぽ向くし、
たーちゃんは、やめろともがいて顔を上げた。
「樹、もうちょいこっち向いてくれない?」
「ばっ!?ふざけんなよ匠!樹ぜってぇ向くな!」
くいくいっと、手で誘導するたーちゃんをしゅーちゃんが必死に目隠しして止めにはいる。自分も顔をそらして。
「ちょっと愁、手ェ邪魔で見えない」
「見んな。ぶん殴んぞ」
「全然意味わからないんだけど?二人して何騒いでんの?」
いっちゃんが深く息を吐いて、呆れたように聞けば、目隠しされたままのたーちゃんから理由が明かされる。
「紫乃のスカートの中見えそーなの」
「は?」
「バカ!!ばらすな!樹今のうちに座らせろって!」
スカートの中って──……
制服のまま横抱きにされたからっ