三人が離れてくれませんっ
笑っているようだけど、目が笑ってないいっちゃんの目に、何故かわたしまで何かやらかしてしまった気分になる。
だけど、
「べ、別に聞くなよ」
「そうそ、と言うか樹の持ち上げ方に問題あるでしょ?」
「俺?」
しゅーちゃんは置いといて、たーちゃんはやっぱり動じない。
性格なのか、なんなのか……ブラックいっちゃんを無効化してる。
「だって、オヒメサマ抱っこしたらヤバイのくらい樹なら配慮するでしょ?」
「……あぁ、まあそこに関しては俺のミス。ごめんね紫乃」
「だっ大丈夫大丈夫!気にしてないからっ」
胸の前で手を振り、わたしはいっちゃんに笑って見せるも──たーちゃんが目を細めていっちゃんに言った。
「それとも、紫乃を囲む俺と愁に妬いたの?余裕綽々と見せかけて」