三人が離れてくれませんっ
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翌日、わたしはたーちゃんの言葉を信じ、学校へ向かった。
「あー……いっちゃんの靴の場所、聞いとけば良かった」
一瞬でも、下駄箱見れば!と思ったわたしは落胆する。
しゅーちゃんとたーちゃんのは分かるのに。
どうせなら三年生の教室に行けば……いやいや、それはちょっと勇気がいる。
もう来た時に聞けばいいか──とぼとぼと教室へ歩き出すと、後ろから声をかけられた。
「おはよう紫乃」
浮かない顔のまま振り向けば、
「……いっちゃん!」
いつもと変わらない面持ちで手を振ってきたいっちゃんがわたしの隣に並んだ。
すぐにわたしの顔が気になったようで……
「どうかした?何かあったとか?」
いっちゃんは心配そうに覗いてくる。