三人が離れてくれませんっ
三人を見送った後、わたしは
いつも、汚いままの黒板、ホコリだらけの床、落書きだらけの窓を綺麗に掃除した。
もとがもとだけに、すごい綺麗感はないけど。
「……これぐらいでよかろう」
ラストにチリトリを片付け、差し入れとくれたお茶で一休みすることに。
「はぁーおいしー」
本来なら班でやる掃除を一人でしたから、ほどよく疲れた。
いっちゃんはそこを踏まえて、このお茶くれたのかな。
「だとしたらありがたい……。っと、遅くなる前に帰らなきゃ」
悠長に休憩してても仕方ない。
「よしっ」
窓の施錠を確認して、教室を出る。
過ぎる廊下も階段も何一つ声がしなくて、昼間との差を感じた。
──こんなに、静かなの逆に不気味
見た目は変わらないけど、別の場所にいる気分になる。
「これで綺麗な校舎だったらいいのにっ……おっと……」
階段でふらついてしまい、瞬きをし目を擦った。
「掃除に……集中したからかな」
気にせず、おりていると……視界が歪み、手すりに掴まれば、
──貧血……?こんな急に
どんどんと目が開けられなくなって、掴まる力も薄れていく。
「……っなに、これ」
異変を感じながらもなんとかおりきった時、
わたしは意識を手ばなした。