プロポーズ
泣いた。すんごい泣いた。
話も全部聞いてくれた。
なんだよそれ…って、亮ちゃんが口を尖らせて。
ココアのおかわりいる?って亮ちゃんがキッチンにひっこんだ。
「ありがと、ひとりにしないでくれて」
「幼なじみが優しい男で良かったな」
「うん、良かった。亮ちゃんがいてくれて、助かりました。」
膝を揃えて、ペコリ、ってお辞儀する。亮ちゃんからは見えてないけど。
「じゃ、俺と結婚しよ」
食器がぶつかる音の間で、亮ちゃんがそう言った。