独占欲強めな不良さんに執着されています。
「わーお・・・こりゃすごい」
黒色で観音開きの立派な扉。
ところどころ金色の装飾がされている。
しかも、扉の上のほうには、ガラスのプレートに金色の字で『芽郡魅摘』と書かれていた。
これが特別寮・・・見た目から凄い。
そっとカードキーをかざし、中に入る。
「広・・・そっかぁ、さすがお金持ち学校」
不良校ながらお金持ちな桜我学園。
ホテルのスイートルームよりも広そうだ・・・言い過ぎじゃないよ?
「そういえば下にスーパーがあるんだっけ?まぁ今日は夜ご飯いいかなぁ」
そこまでお腹空いてないし、空くようなコトしてないしね。
「じゃあ荷物を片付けるとして・・・」
部屋の一か所に纏めておかれた荷物に視線を移す。
家具一式はそろってるけど、その中身は自分で持ってくるからね。
クローゼットの中に、私服と制服の予備を入れる。
あと夏服もあるし、体操服とかも。
あとは保湿クリームとかカバンとか本、お気に入りのお皿など。
「思ったより荷物少ないなぁ。じゃあ問題集埋めよっと」
荷物の整理が終わり、カバンから問題集を出す。
すると。
──ピーンポーン──
部屋のインターホンが鳴る。
「はーい」
『やっほー?俺だよ』
「あ、悠?どうしたの?」
『今から問題集埋めようと思ったんだけど・・・一緒にやんね?』
「それなら是非!鍵開けるね」
悠が一緒に問題集をやりに来たようだ。
「お邪魔しまーす」
片方の扉を開けると、悠はしっかりそう言って中に入ってくる。
「甘いものと苦めのものどっちがいい?」
「え?ん-・・・めっちゃ甘いのは苦手だけど普通の甘さならいけるよ」
「オッケー。じゃあココアでいいかな?」
ちょうどマシュマロを持ってきたのだ・・・私が甘いものが好きだから。
マシュマロはともかく、キャラメルはいつも持ち歩いている。
ココアを2人分淹れてマシュマロを浮かべる。
「はい、問題集終わらせちゃお!」
「ココア?ありがと」
運ばれてきたココアを見て、悠が嬉しそうに笑う。
その顔を見て、確信した。
彼は、決してチャラくなんてない。
だってその瞳が、凄く優しいから。
きっと誤解とかされてきたんだろうなぁ・・・。
「え、じゃあここはさ・・・」
「ここってこうなるからこっちは・・・」
「ここは簡単だけどその答えを使った問題なるのさぁ・・・」
しばらく色々話しながら問題集を解く。
桜我学園の問題集が面白くて、夢中で問題を解いていると。
──プルルルル──
「ん、電話・・・私?・・・ってもうこんな時間?!」
着信音がしてスマホを出し、ホーム画面を見る。
すると、もう時間は7時だった。
ちなみに、電話はお兄ちゃんから。
「家族からだけど・・・よかったら悠も出ない?友達紹介したら安心してくれると思うんだ」
「いや、逆に心配するんじゃ・・・ま、いっか」
悠の言葉は聞こえず、私はスマホの通話ボタンをタップする。
「もしもし、お兄ちゃん?」
ビデオ通話になっていたので、広げた問題集の上にスマホを置いた。
『もしもし、魅摘?どう、学校』
「ん-・・・楽しくなりそうかなーって感じ?今日の夜は繁華街に所属を決めに行くよ」
『そう、頑張ってね。・・・ところで、画面の端に映ってる制服の裾って・・・魅摘のじゃないよね?』
お、さすがお兄ちゃん、目ざとい。
「今日友達になったクラスメイトの悠だよ。今一緒に問題集といてるの」
「初めまして、悠です」
悠が簡潔に挨拶をする。
『ふーん・・・まぁいいや・・・って!』
なにがあったのか、お兄ちゃんが突然振り返る。
その瞬間、お兄ちゃんの部屋のドアがバタン!と大きな音を立てて開いた。
『魅摘と電話するけど来ない~?・・・って、もう魅摘と電話してたの?!お父さん!もう魅摘と電話してるー!』
いつもの淑やかなキャラと違うようなお母さんだ。
『なんだと!魅摘ー!』
お父さんも部屋の乱入してきて、もう混沌だ。
『魅摘ー!元気かー?!』
「お父さん・・・うん、元気だよ」
まだ別れて半日ちょっとしか経ってないけど・・・あはは。
この後、お父さんが悠を見つけて画面越しに決闘を申し込んだり。
それを悠が受けちゃったり。
お母さんがやめるよう言ったけど、それ自体をお兄ちゃんに止められたり。
まぁ、色々とあって楽しくて・・・少し、寂しくなったのは内緒。
黒色で観音開きの立派な扉。
ところどころ金色の装飾がされている。
しかも、扉の上のほうには、ガラスのプレートに金色の字で『芽郡魅摘』と書かれていた。
これが特別寮・・・見た目から凄い。
そっとカードキーをかざし、中に入る。
「広・・・そっかぁ、さすがお金持ち学校」
不良校ながらお金持ちな桜我学園。
ホテルのスイートルームよりも広そうだ・・・言い過ぎじゃないよ?
「そういえば下にスーパーがあるんだっけ?まぁ今日は夜ご飯いいかなぁ」
そこまでお腹空いてないし、空くようなコトしてないしね。
「じゃあ荷物を片付けるとして・・・」
部屋の一か所に纏めておかれた荷物に視線を移す。
家具一式はそろってるけど、その中身は自分で持ってくるからね。
クローゼットの中に、私服と制服の予備を入れる。
あと夏服もあるし、体操服とかも。
あとは保湿クリームとかカバンとか本、お気に入りのお皿など。
「思ったより荷物少ないなぁ。じゃあ問題集埋めよっと」
荷物の整理が終わり、カバンから問題集を出す。
すると。
──ピーンポーン──
部屋のインターホンが鳴る。
「はーい」
『やっほー?俺だよ』
「あ、悠?どうしたの?」
『今から問題集埋めようと思ったんだけど・・・一緒にやんね?』
「それなら是非!鍵開けるね」
悠が一緒に問題集をやりに来たようだ。
「お邪魔しまーす」
片方の扉を開けると、悠はしっかりそう言って中に入ってくる。
「甘いものと苦めのものどっちがいい?」
「え?ん-・・・めっちゃ甘いのは苦手だけど普通の甘さならいけるよ」
「オッケー。じゃあココアでいいかな?」
ちょうどマシュマロを持ってきたのだ・・・私が甘いものが好きだから。
マシュマロはともかく、キャラメルはいつも持ち歩いている。
ココアを2人分淹れてマシュマロを浮かべる。
「はい、問題集終わらせちゃお!」
「ココア?ありがと」
運ばれてきたココアを見て、悠が嬉しそうに笑う。
その顔を見て、確信した。
彼は、決してチャラくなんてない。
だってその瞳が、凄く優しいから。
きっと誤解とかされてきたんだろうなぁ・・・。
「え、じゃあここはさ・・・」
「ここってこうなるからこっちは・・・」
「ここは簡単だけどその答えを使った問題なるのさぁ・・・」
しばらく色々話しながら問題集を解く。
桜我学園の問題集が面白くて、夢中で問題を解いていると。
──プルルルル──
「ん、電話・・・私?・・・ってもうこんな時間?!」
着信音がしてスマホを出し、ホーム画面を見る。
すると、もう時間は7時だった。
ちなみに、電話はお兄ちゃんから。
「家族からだけど・・・よかったら悠も出ない?友達紹介したら安心してくれると思うんだ」
「いや、逆に心配するんじゃ・・・ま、いっか」
悠の言葉は聞こえず、私はスマホの通話ボタンをタップする。
「もしもし、お兄ちゃん?」
ビデオ通話になっていたので、広げた問題集の上にスマホを置いた。
『もしもし、魅摘?どう、学校』
「ん-・・・楽しくなりそうかなーって感じ?今日の夜は繁華街に所属を決めに行くよ」
『そう、頑張ってね。・・・ところで、画面の端に映ってる制服の裾って・・・魅摘のじゃないよね?』
お、さすがお兄ちゃん、目ざとい。
「今日友達になったクラスメイトの悠だよ。今一緒に問題集といてるの」
「初めまして、悠です」
悠が簡潔に挨拶をする。
『ふーん・・・まぁいいや・・・って!』
なにがあったのか、お兄ちゃんが突然振り返る。
その瞬間、お兄ちゃんの部屋のドアがバタン!と大きな音を立てて開いた。
『魅摘と電話するけど来ない~?・・・って、もう魅摘と電話してたの?!お父さん!もう魅摘と電話してるー!』
いつもの淑やかなキャラと違うようなお母さんだ。
『なんだと!魅摘ー!』
お父さんも部屋の乱入してきて、もう混沌だ。
『魅摘ー!元気かー?!』
「お父さん・・・うん、元気だよ」
まだ別れて半日ちょっとしか経ってないけど・・・あはは。
この後、お父さんが悠を見つけて画面越しに決闘を申し込んだり。
それを悠が受けちゃったり。
お母さんがやめるよう言ったけど、それ自体をお兄ちゃんに止められたり。
まぁ、色々とあって楽しくて・・・少し、寂しくなったのは内緒。