君と始める最後の恋
「は、君昼返上でやるの?」

「そうです、時間もないので」

「バカじゃないの、そんなことするならもう1人の子の面倒もこっちで見るよ。ほら、お昼は食べに行く。」


手首を掴まれて立たせようと引っ張られる。


「わ、やめてください!」

「間に合わないなら手伝ってやるから暴れんな」


そう言いながら半ば強引に社食に連れて行かれた。

手首なんか掴まれたまま社内歩かれると目立つんですけど!

ちょっとした恥ずかしさなどで頬が熱くなる。





𓂃𓈒𓂂𓏸






「いただきます」


2人で相変わらず手を合わせて、向かい合ってご飯を食べている。

食べる気なかったお昼はガッツリとラーメンを食べてしまっている。

それも先輩の奢りで。


「…今日先輩が優しくて怖いです。」

「俺は自分の補佐にちゃんと仕事してほしいだけ。面倒見いいのは良いけど自分のタスクともちゃんと相談しなよね。」

「おっしゃるとおりで」


先輩の言う事は正しい。

それでも1日目は不安だから寄り添ってあげたいとは思う。

昨年は不安とか思う間もなく馬車馬のように働かされてたけど。
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