君と始める最後の恋
Episode6
急速に進んでいく展開
────Side 類
小川が運転する車でノートパソコンを出しながら作業をする。
今の間に進めれる仕事を終わらせておこうと手を動かすも、思い出すのは先程の桜庭さんの事だった。
一生懸命夜誘おうとしてきているのが、自然と可愛いなんて思ってしまっていて俺はもう既に自分の気持ちを自覚していた。
何であんな素直で真っ直ぐな彼女が捻くれた俺を好きで居てくれているのか、こんなに彼女の事を傷つけておいて俺が彼女の隣に居る資格はあるのか。
色々と自信が無くて中々踏み出せずに居る。
呆れてしまいそうな程の自分の臆病さに深く溜息を吐く。
誰かと両想いとかそんな経験をした事が無くて、俺が彼女をまた一緒に居ても傷つけてしまうんじゃないかなんて思ったら…。
スマホを開いて、彼女の連絡先を開く。
«仕事終わり、この間の店で…»
途中まで打ち込んで、何度も消しては良い文面が思い浮かばない。
«行きたい店、考えておいて。»
それだけ送信してスマホの画面を落とす。
真っ暗になった画面に映る自分の顔があまりにも情けなくてスマホを投げ出したくなって、また溜息を零す。
「一ノ瀬さん」
「何」
今君と穏やかに話す気持ちの余裕は持ち合わせてないんだけど。
そう突っぱねたい所を、公私混同はいけないと普通に返事をした。
この子はきっと、桜庭さんが好きなんだと思う。
結構気が気じゃない、あの子を良いなって思う人はそれなりに居てこんな風に返事を保留にしているなんて。
小川が運転する車でノートパソコンを出しながら作業をする。
今の間に進めれる仕事を終わらせておこうと手を動かすも、思い出すのは先程の桜庭さんの事だった。
一生懸命夜誘おうとしてきているのが、自然と可愛いなんて思ってしまっていて俺はもう既に自分の気持ちを自覚していた。
何であんな素直で真っ直ぐな彼女が捻くれた俺を好きで居てくれているのか、こんなに彼女の事を傷つけておいて俺が彼女の隣に居る資格はあるのか。
色々と自信が無くて中々踏み出せずに居る。
呆れてしまいそうな程の自分の臆病さに深く溜息を吐く。
誰かと両想いとかそんな経験をした事が無くて、俺が彼女をまた一緒に居ても傷つけてしまうんじゃないかなんて思ったら…。
スマホを開いて、彼女の連絡先を開く。
«仕事終わり、この間の店で…»
途中まで打ち込んで、何度も消しては良い文面が思い浮かばない。
«行きたい店、考えておいて。»
それだけ送信してスマホの画面を落とす。
真っ暗になった画面に映る自分の顔があまりにも情けなくてスマホを投げ出したくなって、また溜息を零す。
「一ノ瀬さん」
「何」
今君と穏やかに話す気持ちの余裕は持ち合わせてないんだけど。
そう突っぱねたい所を、公私混同はいけないと普通に返事をした。
この子はきっと、桜庭さんが好きなんだと思う。
結構気が気じゃない、あの子を良いなって思う人はそれなりに居てこんな風に返事を保留にしているなんて。