君と始める最後の恋
週明け、飲みに行った後の話を昼休みに志織ちゃんにする。


「ええええええええ!」

「志織ちゃん声でかいってば!」

「だ、だって!ええ!?」


流石に交際していない男女がお泊りは変すぎる。

志織ちゃんの反応は当然の反応だ。

私だって驚きだった。


「それにしても一ノ瀬さん、聖人すぎません?普通女の子居たら抱きません?」

「わかんないよ…、でもこんだけ無事で手出されないと本当脈なしなんじゃ…」

「いや、むしろ本気な感じしますけど!何その少女漫画みたいなドキドキ展開!」


興奮する志織ちゃんを前に一緒に興奮するのは出来なかった。

最近の私と先輩の関係性は、ただの先輩後輩で片付けてしまうには違う気がする。かといって恋人では間違いなくないし。ああ、もやもやする。

話も何だったかわからないし、何の話をしようとしてたの?

あの後家で袖まくりながら呟いた言葉は?

どれもこれもわからない事だらけだ。
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