君と始める最後の恋
「え、類くん。家の方向…。」

「帰すなんて言った?」

「え、いや、いやいや、言われてないけどですよ!」


そんな強引な事を言いながら手を引いてどんどん先輩の家に近付いている。

私の言いたい事全部分かってくれてる?

どうしよう、嬉しくてニヤけてしまう。


「キモ…。」

「彼女に向かってキモいはやめてください!」


そんな言い合いをしながら、家までの道のりを先ほどとは違う明るい気持ちで歩いていく。
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