君と始める最後の恋
いつもどおりのマグカップをコーヒーマシーンにセットしてボタンを押して待機する。

まだ月曜日だけど随分疲れてそうだったな。

類くんの様子が少し気になってはいた。

なんとか癒せる方法があればいいのに…。

まさか今日朝までいたから疲れさせちゃった?

なら、私のせい!?

そんな風に考えていると「郁さん」と入口から声を掛けられてそちらに顔を向ける。

小川くんが真剣な表情でこちらを見ている。

なんだろう、仕事の話じゃないよね…?


「どうしたの?」

「一ノ瀬さんから聞きました、お付き合いされてること。」

「へ?」

「ああ、安心してください。誰かに話したりしないので。」


類くんが小川くんに話した…?

そんなリスク高そうな事を類くんがなんで?

本当に類くんから聞いたのか疑わしくなってしまう。
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