君と始める最後の恋
「急に変わろうとしないでよ。今まで君がした事も含めて受け入れてるんだから。」


そんな発言に類くんらしい不器用さを感じてしまう。


「…今まで通り、連絡もお願いもして良いって事ですか?我儘沢山言って良いってことですか?」

「君が静かだと気が抜ける。」


なんて言ってくるけど今ので先輩は嫌がってないというのが伝わってくる。

本当、素直じゃなくてなんて可愛らしい先輩なんだろう。

好きで仕方ない。


「類くん、大好きです。」


そう言いながら抱き着くとそのまま受け入れてくれて、むしろスイッチが入ったように私の顎を持ち上げて唇を塞いでくる。

いつもは優しくて焦らしてきたりするのに、今日の類くんは余裕がないように感じる。

いつもよりも流れが早急なような、そんな印象。

私の反応を伺う余裕もないのか、待ってはくれない。

こんな激しく求められるような感覚は初めてだった。
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