君と始める最後の恋
「寝付くまで、一緒に居てくれます?」

「いるよ、ここにいる。」

「ずっと一緒?」


私の言葉に類くんは少し間を開けたものの、その後すぐにフッと笑みをこぼして「一緒にいるよ」と約束してくれた。

こんなに甘く優しくしてくれるのは私が弱っているから?






𓂃𓈒𓂂𓏸







いつの間にか瞼を落として眠りについて、次に目が冷めた時は夕方5時だった。

ぐっすり眠ってしまっていたらしくて身体を起こすと随分楽になった気がする。

先輩は当然寝室に居ない。

サイドテーブルに置いていた体温計で熱を測ると37.3だった。

このくらいなら微熱程度だ。何も問題ない。

類くんに移すわけには行かないので居ない間に帰る準備をする。

着替えてリビングに行くと居るはずのない姿を見つけて驚いた。
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