君と始める最後の恋
「で、その担当が高校の同級生で元彼だって？」

「そうなんです、すごい偶然…。」


箸で焼き鳥を落としている途中ですごい違和感に気付いてしまった。

その話、私類くんにしてない。

顔を恐る恐る上げると頬杖を付いてこちらを見ている。

何で知ってるのその話。


「…類くん。」

「隠す事？これ。いつもの君なら一番に話してるような内容じゃないの。」


そう言われてしまえば言葉が出てこない。


「何で、知ってるんですか。」

「挨拶したから？俺からだけど。」

「え、結絃が話したって事ですか？」

「へぇ、君はまだあの男を下の名前で呼び捨てにするくらい仲良いんだ。俺の事会社では一ノ瀬先輩、で、プライベートは類くん、で？」


そう言われたらそうなんだけど、類くんと結絃はまた訳が違うじゃない！

こんな事言っても言い訳にしかならないと思うけど…。

思わず動揺してしまう。
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