君と始める最後の恋
「類くん、好きです。大好き。」


私も精一杯抱きしめ返すと、言葉の代わりにとびきり甘いキスが降って来る。

誰が見ているかも分からないこの場所だけど、類くんは私を離そうとしない。

周りが言う類くんの独占欲の意味、ようやくちゃんと本当の意味で理解出来た気がする。

こんなどうしようも無い私を愛しててくれた。

そんな類くんの思いをどうしたら余すことなく受け止め切れるんだろう。


「…ここで突き放したりしませんよね？誰にでもプロポーズくらいするとか言って。」

「…君、本当バカじゃないの。空気ぶち壊す天才？」

「冗談です、なんか実感湧かないから」


そう言って笑うと類くんも少し笑いを零して耳元で愛を囁く




───これから嫌ってほど教えこんであげる、俺のだって。




そんな強引なセリフも、類くんからなら嫌じゃない。

私だけが貰える、類くんの最後の恋。
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